明くる夜の羊『そこにあって』
【女性ボーカルの熱量と、バンド演奏の実力とのバランス】
女性ボーカルに華がある時、そのバンドがロックバンドなのかアイドルバンドなのかの境目を(つける必要があるなら、だが)分けるのは、女性ボーカルの熱量と、バンド演奏の実力とのバランスなんだろう。明くる夜の羊というバンドのMVを観て、冒頭から ...
川本真琴と峯田和伸『新しい友達 II』【友達ってなんだろう。新しい友達ってなんだろう】
川本真琴の新作が来月リリース予定。9年ぶりのアルバムということでMVが公開。MV曲は新しい友達Ⅱで、峯田和伸とのデュエット曲。MV冒頭からおっさんが走ってて、「おっ、峯田髪切った? それにしても太った? 大きな目が細くなるくらいむくん ...
フィルフリーク『生きてる』【当たり前に生きるということがどういうことなのかを問うてくる1曲】
当たり前に生きるということがどういうことなのかを問うてくる1曲。「誰か不幸になると自分じゃなくて良かったなんて幸せを感じていた」と歌う。その誰かの不幸はたまたま誰か別の人にあたっただけで、次に自分がそうなったりしないなんてことは誰も断 ...
BiSH『DiSTANCE』【生き残っていくための、他との差異を打ち出す必要性】
アイドルグループというカテゴリーを頭に思い描いてしまうと、もうそのカテゴリーに属するといわれる人たちの中にあるはずの違いを理解しようという努力を放棄してしまう。それはロックバンドというカテゴリーを頭に描いて、ロックバンドをすべて同じも ...
緑黄色社会『幸せ』【難しいその些細な積み重ねをきちんとやりさえすれば、結果は出せるのだ】
緑黄色社会についてレビューしたのはもう2年半も前のことだ。レビューを1度しても、その後活躍がなければバンドの名前を目にすることはなくなる。SEARCHタブをクリックした先にはたくさんのバンド/アーチスト名が並び、それらのすべてをレビュ ...
TETORA『今日くらいは』
【やもやとした壁を取っ払ってくれる、ライブ映像が与えるインパクト】
TETORA、最近MVをたくさん公開している様子。最初にレビューしたのはずいぶん昔のような気がしてたが実際は昨年の9月で、まだ1年も経っていない。それからしばらく忘れてたら北沢東京氏が同じ曲でレビューしたのが今年の4月。同じ曲じゃなく ...
raciku『kakashi』【何故だろう、何故だろう。もう説明することは完全に諦めるので】
関西を中心に活動するracikuというバンド。彼らのこの曲、なぜか響く。どこがどう響くのかということを具体的に書くのがレビューというものだろう。それはよくわかっている。しかし、それを具体的に書こうと思ってもうまくいかない。考えて考えて ...
Muvidat『19 Years』【そこに在るためにもがきながら今を生きているロックバンドの姿そのもの】
シンプルで切ないロックナンバー。ロックといいつつもポップな一面も持っている。このMuvidatは2017年をもって無期限の活動停止になったSHAKALABBITSのメンバーUKIとMAHが結成したバンド。シャカラビが活動を停止した時に ...
Bacon『スタンドバイミー』【きっと彼らは過去を引きずりながら生きる派の人】
この学生服の似合わないこと。いや、似合わないのか、似合い過ぎているのか。中学生高校生なんて大半がこんなダサさじゃないだろうか。そうだそうだ、本当にダサくてリアルだ。学生服が似合わないのではなくて、学生服がダサいのだ。こういうダサさを表 ...
雨が止んだら『うらら』
【彼らが歌にリズムに表現した力強さで、前に進もうとしているLet go】
声がどこからか漏れているような、力を込めたとは言い難いボーカルが淡々と歌っている。しかし聴いていて妙な芯のような強さを感じてしまう。同じようなフレーズを重ねていくことでその強さが出てくるのだろうか。どうかな、よくわからないな。でも確実 ...