Lenny code fiction『Vale tudo【MAKE MY DAY】』【映像的なギミックもなく、見る者は彼らのロックバンドとしてのすごさを実感できる】
ギターがカッコいい。めちゃカッコいい。ドラムもカッコいい。手数が多くてひとつひとつの打音が強い。こういうの、とってもロックでカッコいいなと惚れ惚れする。ギターが速弾きでドラムの手数が多いといえばすぐにハードロックやヘビメタを思い浮かべ ...
秋山黄色『夕暮れに映して』【比較的重いテーマを歌ってるのに、この軽やかなサウンドは一体何なんだ】
絶望しそうな比較的重いテーマを歌ってるのに、この軽やかなサウンドは一体何なんだろう。こういう内容の曲はどうしてもマイナーなコード進行だったり演歌のように半分泣いてるような歌唱だったりというのが定番で、それはそういう内容を持っていたり歌 ...
ナミオカコウタロウ『旅の途中』
【旅の途中で泣いたり笑ったりして】
特に計画をしていない旅に出るというのは勇気の要るものだ。やったことのない人には。しかしやったことのある人にとってはそんなのなんでもないことで、むしろ計画をガチガチにした旅なんて息苦しいことこの上ないだろう。例えば海外に旅して、バックパ ...
Chima×古賀小由実『水の舟』【違う声を交互に聴かされることによって、声の特徴に気づく】
古賀小由実の新しいMVだ。と思ったらchimaという人とのコラボ作品。こういうの、困るんだよな。誰の作品なのかよくわからない。カテゴライズしたいという強い欲求があるわけじゃないけれど、誰の作品なんだよというのが不明瞭というのはなんとな ...
Nakanoまる『QU』【定義しづらい怪しさを持つ、不思議な表現者】
1年ちょっと前にこの人の名前を知ったのは北沢東京氏がレビューしてくれた時のこと。そのMVのポップでカラフルな様子から、新たなタイプのアイドルの人かと思っていた。まあアイドルとそうじゃない人の境界線をどこに引くべきなのかとか、そもそも引 ...
矢沢永吉『いつか、その日が来る日まで…』
【怖い、怖い、怖い、でもこれからおまえの物語が始まるんだよ】
矢沢永吉、70歳。70の声を聴いて、7年ぶりのニューアルバム制作を決意した。そのドキュメンタリーを見た。その中で、地元広島から夜行列車に飛び乗った時のことを語っていた。「広島のプラットホームがパーッと離れていくとき、え、ちょっと待てよ ...
PARKLIFE『EYES』【君の目玉と僕の目玉をグルッとえぐって取り替えっこ、を思い出した】
昭和の怪人シンガー松尾一志の迷曲に『とりかえっこ』というのがあって、そこでは「君の目玉と僕の目玉をグルッとえぐって取り替えっこ」というかなりグロい表現が出てくる。そんなにグロくインパクトある表現だけれども、歌われているのは「あなたの目 ...
snooty『友達になろう』【友達というのは、そいつのことをもっと知りたいと思える相手のことなのだ】
淡々と歌われる歌だけど、描写ひとつひとつが友達というものを言い当てているようで興味深い。友達ってなんだろうね。学校で偶然一緒になって1年やそこら同じ空間にいれば友達なのかね。「友達100人できるかな」なんて歌があるけれど、あの歌で言わ ...
konoko『エンカウント』【次々とぶつけられるごろっとした感情や何かをそのまま浴びるということ】
剥き出しな音楽だ。サウンド的には様々な要素が混ざっていて、わかりやすい音楽にするのならいろいろと方法があるだろうし、そう感じているプロも多いだろう。聴いていて、ああ、ここをこうすればいいのにと思う点はいくつもある。ただ、それが正解であ ...
Shiggy Jr.『ピュアなソルジャー』【朝までは続かないサタデーナイトパーティー】
Shiggy Jr.、解散ですか。最初にレビューしたのが2014年で、もう5年半も前のこと。当時はまだインディーズで、それどこの和室よというような誰かの部屋で撮影された手作り感満載のMVで、でもめっちゃキュートでポップだった。その半年 ...