せりかな『優しい手』【変わったように見えて、彼女は実は何も変わっていない】
なんかイイなこの人。と思って聴いていたら、4年前にレビューしていたことに気づいた。どこかの野外ステージでギター1本弾き語りをしていたライブ動画とは動画としての完成度もサウンドもまったく違っていたから、無理もない。あわててその過去レビュ ...
miu『月とお散歩』【孤独感とそれに向かいあいつつも幸福に向かう意識】
情報が限られるアーチストはいる。miuという人がどのような人なのかはよくわからない。Twitterとinstagramのアカウントがあるだけで、そこに人物としての情報はほとんど無い。動画がアップされているので当然のようにYouTube ...
野崎りこん『空を分かつ feat. tedeo』【違和感とヘビーさに打ちひしがれそうになる心も一旦リセットされ】
美しい曲。淡々とメロディを歌う女性ボーカルとラップを展開する男性ボーカルが交互に重なっていく。メロディの強さなのか、それとも女性ボーカルの強さなのか、はたまた曲全体に占めるそれぞれのパートの担当時間の差なのか、この曲を女性ボーカルの歌 ...
CRYAMY『プラネタリウム』【恐るべきハイテンションロックスター】
よく知らないんだけれど、この歌ってる人の目の見開き方がすごくて釘付けになる。なんだろうこのハイテンション。歌自体はそんなにハイテンションじゃないけれど、この人はハイテンションだ。誰なんだこいつは。HPによるとカワノという人らしい。興味 ...
the peggies『weekend』
【何かを持っている存在が平均的な若者の姿を目指していった結果どこに行きつくのか】
なんだろう垢抜けちゃって。2016年にレビューした 『LOVE TRIP』で見せていた垢抜けなさと、それ故のパワフルさとインパクトがあって、すごいなと思った。それに対してこの曲の垢抜け具合。洗練されているといってもいいのかもしれない。 ...
NEMURI『99℃のセンセーション』【自分たちがその時その時に作りたい音楽を純粋に】
さらりと聴けば聴き流すこともできる曲。特別に「私たちの音楽を聴きなさい」みたいな圧力を持たずに淡々と流れる。しかしよくよく聴けば細かな工夫が詰め込まれてて興味深い。「私たちの音楽を聴きなさい」な曲は、その時点でけっこうウザいし、圧力に ...
SASORI『Silver topaz』【それを求めているのにそんなモノはあるわけないと思い込んでいた音楽】
いかにもな南国のリゾートを演出すれば、それはリゾートな曲になるさ。それは休みをとって沖縄でもハワイでも行けばくつろげるのと同じで。しかし問題はそう簡単にリゾート地になど行けないということ。行けなかったら、そんな気分になれやしない。でも ...
魅惑ハレーション『スポットライト』【その空気の変化、視点の遷移がダイナミックで鮮やかで、恐れ入る】
語るように歌う。その語りがこちらに届くのか届かないのか。それは語り口のリアリティに大きく左右される。この魅惑ハレーションというバンドのボーカル、シキの歌にはそのリアリティがある。歌を上手く歌おうとばかり考えている歌手の意図はすぐに筒抜 ...
Arakezuri『リヴソング』【自分の幸せくらい自分で決めていいんだよ】
360度カメラを使った映像。新しい技術が出てくると新しい映像も生まれてくる。360度も見てる人がグルグル回すように視点を変えられるような映像にもできれば、こうして魚眼のような映像にすることもできる。しかし技術の結果をただ使っていても他 ...
ユカリサ『いらない』
【こういう歌を聴くことによって、人はそこはかとなく強くなっていけるんじゃないだろうか】
あなたが心にいてくれたから 私はこんなに強くいられるの
あなたが心にいてくれるから 私はこんなに弱くもなれるの
不思議な歌詞だ。そしてグッとくる。人は人と関わることで強くも弱くもなれるのか。それを自分のことに置き換 ...