The Futureheads『Electric Shock』【おかえり、めでたい。再結成するなら言うといてもらわんと】
再結成するなら言うといてもらわんと。どの立場からの物言いなのかわからない始まりだが、私は今、まさにこのような気持ちである。2013年に活動休止していたThe Futureheadsが復活したことも、そして今年の夏に7年ぶりのアルバムを ...
FKA twigs『home with you』【多重的な要素が詰め込まれた音の中に、彼女のむき出しの歌声】
デビューアルバムから5年が経ち、待ち焦がれた2ndがついに出た。曲調的に相応しい形容ではないかもしれないが、彼女のアルバムはリスナーの心を暴力的なまでに激しく揺さぶる。前作から大きく路線変更したわけではないのに、完全に圧倒されてしまっ ...
Kanye West『Follow God』【傑作とも評せられる所以は、やはりトラックのかっこよさ】
Kanye Westの動きはまるで予想がつかない。最新作が出る……え、出ないの? と一転二転どころか何転かした結果、突発的にリリース。その名も「JESUS IS KING」。ゴスペル(ラップ)アルバム、という怪作(傑作)なのだが、その ...
Floating Points『Last Bloom』
【生命の息吹を躍動するエレクトロミュージックで表現】
強烈なまでに躍動的な曲だ。ヘッドフォンでこの曲を聴いていると、音の一つひとつが左右に、前後に、そして上下に動き回っているような感覚に陥る。その動きを感じているだけで気持ちがいい。音の世界に没頭してしまう。エレクトロミュージックなのに、 ...
Angel Olsen『Lark』【真摯な歌声と壮大な展開に圧倒される6分間】
どちらかと言えば、玄人受けするタイプのアーティストだろう。前作は各音楽メディアから、大いに称賛された。4枚目となる今作は、それ以上の評価を受けてもおかしくない。今回の曲について、どう言えばいいか困るのだが、とにかく展開がすさまじい。た ...
The New Pornographers『Falling Down The Stairs Of Your Smile』【どことなくダサくて愛しい、カナダ発のパワーポップ】
カナダのパワーポップバンドと言えば、まずはSloanが浮かぶ。また、The NinesやThe Elwinsなどの名も挙げられるだろう。パワーポップにはどこかダサさがつきもの。気持ちいいギターコードと泣きメロ、というわかりやすい様式美 ...
(Sandy) Alex G『Hope』
【エリオット・スミスを思わせる叙情的で美しいアコースティック曲】
何よりもまず、Elliot Smithを思い起こさずにはいられない(それだけでもう泣きそう)。アコースティックのやわらかな音と抒情的なメロディ、儚げな歌声。それらが重ねられ、一つの形となったのがこの曲だ。疾走感あふれるテンポで移ろい行 ...
The Heavy『Put It On The Line』【ゲームとライブが混じったこの映像がめちゃくちゃかっこいいじゃないか】
この秋、大作ラッシュがすごい。FIFA新作は毎年のこととして、ペルソナ5 ザ・ロイヤル、そして小島秀夫のDeath Strandingは世界中から熱視線を集めている。ってこれは完全にゲームの話だ! だが、これだけ期待の新作が続くのも珍 ...
Mando Diao『One Last Fire』【ロックンロールリバイバル。改めて聴いてみると、やっぱり好きだなあ、としみじみ思う】
ロックンロールリバイバル。2000年代初頭のあのブームに思いを馳せるだけで、しんみりしてしまう。あれほど熱かった時代は完全に過去のもの。個人的に、Mando Diaoって瞬間風速的にはThe Strokesと並ぶくらい日本では勢いがあ ...
808 State『Tokyo Tokyo』【車掌アナウンスが延々と続いてて、電車に揺られているような気分】
昔の話になってしまうが、Windows出現よりも以前に「ex:el」という言葉を初めて知ったのは、彼らのアルバムタイトルからだった。偏った音楽の聴き方をしていた私にとって、マンチェスターと言えばまずは彼らであり、ハウスというジャンル全 ...