スロロリス『hurdie gurdie.』【難しいジャンルのことは一旦忘れて、まあ聴きなさい】
美しい曲。彼らのHPには「ポストロック、シューゲイザー等を中心に」と書いてあって、それ自体は別に珍しいことではないのだけれど、そういう表現を見るたびに、そのジャンルは一体どういう音楽のことなのだと考えてしまう。一般的にはポストロックと ...
しっぽ『海月』【膝を曲げて手を前に平行にさし出した状態でずっと立っているような歌唱】
誰もがひとつのことを正しいと信じて追求するけれど、その結果すべての人が同じ人になってしまったらどうなんだろうか。そこで全員が正しいと思っていることが本当は正しくなんてまったくなくて、でもみんなが正しいと思えばそれは正しいということにな ...
The Get Up Kids『Maybe』【初期衝動を保ち続ける永遠のパンクキッズ】
かつてエモコアというジャンルがあったのだが、そんな、なつかしすぎる言葉を聞いて真っ先に思い浮かぶのが、The Get Up Kidsである。もうバンド名からして、アンビエントミュージックみたいなことをやりそうにないところがいい(やった ...
titilulu『サイケデリック七変化』【賭けるならこういう一度こじらせ系のアーチストを選ぶと良いよ】
女性ボーカルのバンドは本当にたくさんたくさん腐るほどいるけれど、その中で頭角を現すっていうのにはいったい何が必要なだろうか。サウンドが良いとかルックスが良いとかインパクトあるとかいろいろ基準はあると思うけど、結局は勢いがあるということ ...
山岸健太『お金がないから君の街までチャリで行く』【こういう楽器の響きって音楽を聴きたいなと思わせる】
ギターの音に惚れる。このギターの音はなんだろう。画面を見る限りただのアルペジオだ。わかりやすくたくさん音が鳴る12弦ギターの効果みたいなものではないし、押尾コータローに代表されるスラッピングやタッピング奏法のようなものでもない。なのに ...
SA『フォーエバーキッズ』【50代でフォーエバーキッズって一体どうよ? そりゃあロックですげえとは思うけどもさ】
うわあ、NAOKIだ。ラフィンのNAOKIだ。懐かしいなあ。ちょっと顔の形も大きくなって、この髪型じゃなければNAOKIだとは気付かなかったかもしれないし、だから逆にいえばこの髪型をしていればちょっと顔が似ている他人だったとしてもNA ...
高橋りゅうた『東京の風』【心はいくつもの場所に同時に暮らすことが可能なのだと教えてくれているよう】
東京について歌った曲はたくさんある。有名無名に関わらず本当にたくさん。誰もが歌うような曲をつくったところで目立つことはないだろうに、誰もが歌う。渡良瀬川とか津軽海峡とか天城越えとかだったらとりあえずその地域では盛上がって応援してくれる ...
Logi『karagara』【いつかきっと春が来ると信じて生きていく】
岩手のバンドLogi。プロフィールに「春を待ち冬を耐え生きている。言葉にせずとも分かり合いながら。花は咲くのです。」と書いてある。岩手では雪は当たり前の光景なのだろうか。MVには当たり前のように雪景色が出てくる。その中で、ジャンバーの ...
We Are Scientists『Heart Is a Weapon』【ネイティブの人にとって、このバンド名は果たしてありなのか?】
ネイティブの人にとって、このバンド名は果たしてありなのか。というか、現地の人たちはどのように呼んでいるのだろうか。Scientistsの新譜が出たね、とか言っているのだろうか。これが日本語ならば「科学者の新しいやつ、ぐっとくるじゃん、 ...
大石理乃『中央快速ハミングバード』【SSWおじさんの方が面倒というシンガー女子の直球珠玉】
シンガー女子がひとりの名前で活動していると、年齢高め40歳以上でアイドルのノリが苦手でチェキは買わないで無料で喋ったり写真を撮ったあげく音楽的なアドバイスをしてくる、そんなおじさんに「地下アイドルイベント出るのやめなよ」と言われるらし ...