SonoSheet『擦れ違う街』
【梅雨があけた夏本番にこそ聴きたい、浜省的ロックサウンド】
バンドのマークと思われるマークをお面として顔につけて街を歩くシーンとスタジオでの演奏シーンが交互に映されるミュージックビデオ。このスタジオがめちゃ狭い。これはスタジオなのか?普通のワンルームマンションの方が広いだろう。倉庫スペースなの ...
cinema staff『first song(at the terminal)』【無比なグルーヴに刻まれる滑走と、最終バスという言葉】
かなりの、大きな地震と関連災厄が関西方面でも起きるようになり、その際に、揺れそのものより、交通網、食物への近路、ガス、電気への自身の地域のチェックが真っ先になりながら、それでも、余震の数々に個々の優しさもかどわかされもいる。
majiko『ひび割れた世界』
【曲を聴いてみただけでの直感で言い切ってしまうと、この人は掘り出し物です】
こういうのを見ると、才能というのは次々と出てくるものだよなあと改めて実感する。メジャーが新人女性シンガーをプッシュしていると、どこの事務所が連れて来たんだなどとついつい思ってしまうが、じゃあどこかの事務所が連れて来たら全員才能に溢れて ...
錯乱前戦『ロッキンロール』
【カッコイイロックンロールはすべてがカッコいい要素に昇華していくのだ】
ロックンロールはもはや時代遅れだという。オッサンの音楽だという。本当にそうか? かつては世の中にロックしか無かった時代があって、やがてそんなシンプルな音楽ジャンルじゃないんだよオレたちはという人たちが新しいジャンルの言葉を生み出したり ...
Tierra Whack『Pet Cemetery』【まんまとはまってしまえる、はまって楽しい、夢のような世界へようこそ】
掌編小説というやつが好きだ。堅苦しいなら、ショートショートとでも言うべきか。でも星新一的なものよりももっと短い、Sudden Fiction、と呼ばれるような、昔アメリカで流行った超短編小説が一番近いだろう。一瞬の夢を切り取ったような ...
Mempis『Lovin U』【10秒で「これスゲェ良い」って激アツなのに、再生回数が100回未満って】
『Lovin U』という曲が、らびんにゅー♪で、これのギターからボーカルから全部良かった!
音楽について紹介する機会を、かれこれ20年近く継続しているのだけど、もはや探し回って見つける気は無いし。ケータイではトーク番組のラ ...
Jason Mraz『Unlonely』【どことなく、ゆるやかに愛の周縁を爪先歩きしながら、あくまでポップ・ソングとして】
てきぱき歩くのに疲れる訳ではなく、歩くときは、しっかりと気楽な歩く場所と呼吸数を選んで、時には自転車に乗るようになった。電動のではなく、段速の車の上に積めるスポーティーなもの。移動のための、というより今日の空、緑の気配を感じるべく早朝 ...
スターダスト☆レビュー『木蘭の涙』
【還暦過ぎてなお、脳血栓を患ってなお】
スタレビは間違いなく昭和から平成にかけての日本を代表するバンドだ。ファン層もどちらかというとおとなしい大人が多く、サザンやBOOWY、ミスチルといった「派手」なバンドとは立ち位置を異にするけれども、その実力はシーンの中での地味さとは裏 ...
the cibo『ウィークエンド』【週末なのに冒頭からありえないようなハイテンションの意味は】
めっちゃ熱い。曲に起承転結なんかなく、いきなりトップテンション。序破急でもなくて、急急急。こういう展開だと聴いていて疲れるのではないかと頭では考えるものの、そんなことがなくて普通に聴ける。普通に聴けるという言い方はちょっとおかしくて、 ...
アシタカラー『星明りのワルツ』【ささやかな歌の、ささやかな福音を】
生きていれば嫌なことも多かろう。そんなことを全部受け止めてやると、この歌は歌っている。歌ごときで全部受け止められるわけはなかろうとか、気にしないわけにはいかないんだよとか、ツッこもうと思えばいくらでもツッこめる。しかし、そうだろうか。 ...