Laura day romance『lovers』【やる気があるのか無いのかわからないと、ヘンな言い方で最大級に褒めてみたい】
この力の抜け具合がとても心地良い。力の抜け具合といったって別に音が小さいとかではなくて、ウクレレ弾き語りみたいなものとも違って、サウンド自体はめちゃパワフル。イントロから入ってくる効果音的な英語の街頭トークからの、シタールかよと思っち ...
Blue Bird’s Claxon『青い春』【奇跡的なバランスを実現した、理想的な爆音激音を鳴らすバンド】
激音。この動画も他の動画と較べて音圧強いし、そういうことだけでも激音になったりはしているんだけれども、それだけじゃないというか、この曲を構成しているいくつものパーツが激音につながっているようだ。ベースの粒がそろってサウンドの中央で「絶 ...
Yonatan Gat『Cue the Machines』【このごちゃごちゃした最高な音楽を堪能あれ】
元々、イスラエルのオルタナかつサイケなバンドのギタリストだったらしい。その前提を踏まえると、民俗的な歌声、ほとばしるようなギタープレイ、たたみかける曲展開、という特徴が納得できる。さらにサーフロック、ガレージ的要素なんかも加わり、噛み ...
青木まりこ現象『レジの唄』【音楽史上最高に断トツに無駄で素敵なフレーズとそれにつぎ込まれる超絶技巧】
このやる気があるのか無いのかよくわからないテンションで進む、いや突き進む。演奏はサウンドはプログレというか、いやそんなことを言うとすべてのプログレバンドを敵にまわしそうだけれども、サウンドだけを聴いていれば意外と超絶技巧。その技巧をこ ...
O’s-age『移ろう季節に花束を』
【楽曲の中で起こっている変化や展開に意識を向けて聴いてみる】
CMなどでサビだけを聴かされ、とても良いので1曲通して聴いたらサビ以外が全然ダメでガッカリするということがよくある。サビとそれ以外の部分がまったく別の曲のようで分離しているというのがその大きな理由なのだが、そういうことはどうして起こる ...
土岐麻子『Black Savanna』
【捨て去ることで、永遠に手元から失われる何かというものは確かにある】
土岐麻子の新譜を聴いていて。ひっかかるのは「Cry For The Moon」という曲だった。人間生きているといろいろなものを所有していく。所有はそれ自体喜びだが、その喜びが増えていけば増えるほど自らを縛る。持つことによって狭くなる部 ...
IIVU『UP&DOWN』【過去の音楽と比較して批判するような旧い世代はもう過去の音楽に閉じこもっていればよろしいのであって】
どこか懐かしいなと感じるのはその懐かしい元となる時代に生きていたということの現れで、その頃に生まれていなかったり音楽と接していなかった人はそんな感覚を覚えたりしないのだろう。IIVUというユニットの音楽を僕は懐かしいと感じる。ではその ...
前川清『長崎は今日も雨だった』【盤石な位置にいる、これぞ「ザ・ご当地ソング」】
「ご当地ソング」というのは量産されていて、ゆるキャラも増えていて、なかなか温度差がある。そんな中でもこの曲は盤石な位置にいると思える。前川清という存在とともに。あまたの思惑に惑わされているのは当の住人で、長崎に久しぶりに行った際にさだ ...
August Greene『OPTIMISTIC feat.Brandy』【この並び、ずるくないですかと言いたくなるスーパーユニット】
当初、Amazonでのデジタル配信でしか聴けなかったが、Spotifyでも配信された。これは朗報。MVはこれしかないので(やたらとかっこいいライブセッション映像も見られるが)、今回はこちらの曲をご紹介したい。August Greene ...
メメタァ『僕がメガネをとったら』
【ああ、これはアンサーソングだ。いや多分違うのだけれど】
ああ、これはアンサーソングだ。いや多分違うのだけれど。昨年3月にこのメメタァの『ハイライト』という曲のレビューを書いて、メガネボーカル西沢くんのことを「平成の大江千里」と呼んでしまった。別に僕だけじゃなくてみんなが言ってるのだろうし、 ...