THOMAS CAT『戦争はだいぶ前に終わってる』
【反戦をテーマにした重めの楽曲と、それを支えるパフォーマンス】
戦後っていう。75年ほど前の壮絶で悲惨な戦争を2度と繰り返さないためにと人々は様々な努力をしてきた。戦後。平和が続いて75年。そんな中で、「現在はあの戦前の雰囲気に似てきた」という話がチラホラと聞こえてくる。
悲惨な戦争の ...
edda『バク』【世の中に埋もれているあらゆる感情や声達を人々に伝えたい】
怖い。絵が怖い。クレジットによるとイケガミヨリユキという人のイラストなのだそうだ。ネット上で見られるイケガミヨリユキ氏のイラストを見る限りではそこまで怖さが先行しているのではなくて、むしろファンタジー寄りのほのぼのとしたテイストが主流 ...
Cornershop『St Marie Under Canon』【久々なのに、この感じ。今でも彼らの曲に心躍る】
帰ってきたきた、Cornershop。久々なのに、この感じ、完璧にCornershopでしかない。イントロの10秒で伝わりまくる、まさに彼らにしか出せない味わいだ。UKロックをベースにしつつ、エスニック感、サイケ感も混ざり合うこのテイ ...
RAF『世界』【明日は決定しているのではない。今日は決して続いてはいかない】
日常が100%満足で充足しているのであれば、旅にでる必要なんて無い。満ち足りているようでも、気付かないストレスに晒されていて、それで非日常を味わいたくて人は旅に出る。そういう旅は、またそこに戻ってくることを前提にしている。ストレスから ...
Non Stop Rabbit『全部いい』【困難に直面するかもしれない若者に向けた予防的かつ優しさに満ちたメッセージ】
次々と繰り出されるメッセージ。ともすれば、それは無責任じゃないのと言われかねない発言ばかりなのだが、そういう発言、哲学を「無責任」だというのが主流の社会だからこそ、この言葉たちが強い力を放つし、その言葉を必要としている人たちに対する救 ...
NUMBER GIRL『透明少女』【久しぶりに見た、再結成後のナンバガ】
NUMBER GIRL、知らないうちに再結成してた。しかも再結成から1年以上経過していた。2002年の解散から17年ぶりの再結成ってどうなんだろうか。最初の活動期間が7年だったので、その2.5倍もの期間が過ぎ去ってて。それでも待ち望ん ...
ひうらまさこ『Sunglow』【今、多くの人に届くフォーマットは、ディスクや配信の他に、ゲーム収録曲というのも有りますね】
2006年にマサコの『ポトス』というCD-Rを買い「おかしな夫婦アボカドを育てた♪」って曲を今でも愛聴し、それ以外の音源は無いのだと思い込んでいたら、ゲームソングに彼女の歌声をみつけてびっくり。人の歩んだ道にかかった虹を見た気持ち。例 ...
COWCITY CLUB BAND『ランデヴー』【他者と較べた自分ではなく、シンプルに自分】
このシンプルなロックンロールがとても清々しい。シンプルなロックと一言でいってみたものの、シンプルな表現というのが一番難しい。なぜならシンプルな表現というのはもう何人もの過去のアーチストがやってきていることで、過去のアーチストの中には大 ...
Grouplove『Deleter』【座って聴いていたのに、いつの間にか立ち上がっちゃってる】
カウントのかけ声から始まるイントロの疾走感、軽快だけどエモさもあるヴォーカル、どんどん高まっていくこの感じ。座って聴いていたのに、いつの間にか立ち上がっちゃってる、みたいなノリ(というか、まんま私のリアクションだ)がとにかく気持ちいい ...
PELICAN FANCLUB『Amulet Song』
【お守りの歌という意味を持つこの曲が、次の一歩を見守ってくれる不思議な力を】
歌詞をよく読んでみる。歌詞なんて曲とセットで成立するものだから、メロディーやビートを抜きにして言葉を追うことのなんと虚しいことか。しかしながらこのサウンドに身を任せて断片のみを拾うようでは、この歌詞に込められた意図を受け取ることはでき ...