WILLOW『t r a n s p a r e n t s o u l ft. Travis Barker』
【blink182のTravis Barkerに重きを置いて注目してしまう】
アーティストとしての名義はWILLOWだが、Willow Smith――ウィル・スミスの娘、というバックグラウンドを頭から追いやることは(個人的には)かなり難しい。音源を聴く際にも、良くも悪くもバイアスがかかる。その上、結局のところ、 ...
The Goon Sax『Psychic』
【幻想的でどこか退廃的なポップサウンド】
オーストラリアのブリズベン出身の3人組、The Goon Sax。10代でデビューした彼らの3枚目となる新作が7月に発売されたばかりだ。このアルバムは、これまで以上に洗練されつつも「らしさ」を残した作品、という印象を受ける。元々、その ...
Quinka, with a Yawn『ハルニレ』
【あの年代、ちゃんと好きなものがあって生きていた】
どんどん音楽をきかなくなってゆく。嫌いになったのではなく、自分がどんな人だったか忘れてゆく。プレイヤーの過去データをたまたまクリックして、これはいいなと思う程度。3年後にはもっと薄れていそうだ。検索結果、少し時代を遡るとSNS以前のフ ...
New Order『Blue Monday』
【ユーロ2020を通して世界的なアンセムとして認識されるようになった】
サッカーのユーロ2020は先月、無事に(?)終了した。期間中、公式スポンサーでもあるTik Tokの特別CMが延々と流れていた。そこで使用されたのがNew OrderのBlue Mondayだ。私は一か月に渡り、この曲と共に大会を楽し ...
Gaspard Augé『Hey !』
【ミステリアスでヴィジュアル面にも重きを置く彼ららしい】
フレンチ・エレクトロ・デュオ、JusticeのGaspardがソロデビューした。アルバムも発売されたばかりだ。JusticeだったらXavierのほうがソロ活動をしそうなイメージがあったので、正直、驚かされた。個人的にはJustice ...
湯川潮音『ツバメの唄』
【紫陽花の季節に雨が止むと必ず思い出す】
休日の天気予報で雨の確率がけっこうたっぷりめに盛られているような気がします。不公平感なく行動を抑制するための施策だったのかもしれません。雨の降り始める時間とパーセントの予報を見て、自然に外出を控え、当日の夕方頃「そういえば、今日雨振ら ...
Bobby Gillespie, Jehnny Beth『Remember We Were Lovers』
【プライマルという母体から離れたことにより、にじみ出てきた自然体な一面】
Primal ScreamのボビーがSavagesのジェニーと予想外のコラボを組んでいた。プライマルらしいある種のドラッグ・レイヴカルチャーっぽさからは遠く離れ、オーガニックテイストな曲にもびっくり。何、この内省的な曲調は! と驚きつ ...
Hiatus Kaiyote『Get Sun (feat. Arthur Verocai)』
【グルーヴ感はさらに厚みを増し、迫力溢れ、音色もより洗練されている】
精力的に活動しているイメージが強い、Hiatus Kaiyote。しかし、6月発売の新作がまだ3枚目、それも6年ぶりのリリースというのだから驚きだ。来日も多く、メンバーのソロ活動でも継続的にその名に触れていたからかもしれない。ともかく ...
Mdou Moctar『Afrique Victime』
【アフリカンテイストと縦横無尽に炸裂するギターサウンドの組み合わせが刺激的】
「砂漠のジミヘン」という惹句もよく目にする。確かに、この音、そしてレフトハンドギターを構える佇まいから、そう称されることも納得できる。アフリカンテイストと縦横無尽に炸裂するギターサウンドの組み合わせは刺激的だし、このグルーヴ感もたまら ...
O’CHAWANZ『PAST TIME PARADISE』
【大人の女性が幸せのカタチを自分で決める、魂の響き合う幸福確認抒情詩】
青春期の名曲を思い出してカバーしているような永遠のメロディに、未来の自分たちアラフォー女子が独白するタイムライン。仕事で渡米したがズレを感じ帰国した人、今の楽しさや安定を手放せず流されてた人、会社を辞め音楽活動をメインに続けてる人、か ...