Official髭男dism『イエスタデイ』
【結局バンドである以上パフォーマンスが良ければそれで良いのであって】
昨年末の紅白で、ヒゲダンが結構目立ってたなと感じましたよ。個人的にはKing Gnuの白日に注目してたけれど、実にシンプルに演奏して歌ってて、わりと拍子抜け。Mステでなんかやらかした(見てないけど)と炎上に近い盛り上がりを見せたような ...
MONO NO AWARE『言葉がなかったら』
【それでも話すということには希望があると思う】
人は人とわかりあいたくて言葉を交わす。こんにちは。お元気ですか。差し障りのない会話ならどうってことはないが、それでは深いところまでわかりあうことはできない。だからもっと深い話をしようとするけれど、そもそも別々の人格同士が話をするのだか ...
前野健太『虫のようなオッサン』【歌と演技とどちらがより効果的に表現できるのかという問い】
前野健太、2019年は大河ドラマ出演など精力的な俳優活動が目立った年だった。1曲配信の新曲は出たもののアルバムリリースは無く、ファンとしては少々寂しい1年だったように思う。音楽を真剣にやったところで、万の単位でCDが売れる時代は過去の ...
kukatachii『Dance Till The Morning』【サウンドを言葉で説明したところでそれがどのようにスタイリッシュなのかは聴いてみなければわからない】
5年以上を経て、kukatachiを再び。スタイリッシュな音楽は健在。5年前には曲調が全体的にウェットな仕上がりと書いたが、今作はもっとソリッドに、全体的にソリッドになっているように感じる。言い換えるなら隙のないサウンドに仕上がってい ...
きのこ帝国『ラストデイ』【いろいろなラストデイについて考えさせられるこんな曲を大晦日にこそ淡々と】
ああ、今年も終わる。1年が終わる。大晦日というのは単なる1日でしかないはずなのに、なんとなくいつもとは違う雰囲気に包まれる。そして雰囲気に包まれながらも24時間が過ぎてしまえばたいしていつもと違わなかったなということに気付かされる。
春がふる『言葉は』【そして丁寧に選ばれた言葉をこそ大切にしていける年になれば】
仙台を拠点に活動するバンド、春がふるを約2年ぶりに。前回紹介した時に延々と続くループのような曲調の新鮮さ斬新さに驚いたわけだが、今回の曲も基本はまったく変わらず、延々と淡々と粛々とループするように展開していく。面白い。とても面白い。
スガシカオ『アシンメトリー』
【誰か別の人がまったく別の視点でどう感じているのかを知ること】
先日ある人の、知らない人の文章を目にして。幼い頃にそうとは知らずかけられた呪いの言葉に苦しめられていて、でもそうとは知らなかったので何に苦しめられていたのかも知らずに苦しく生きていて、大人になったある日その棘のような言葉がそうだったと ...
John Williams『Star Wars The Throne Room』【始まりと終わり、そして未来へ】
2019年12月20日。いよいよSTAR WARS EP9の公開日ですよ。いやあ、勝手な個人的な趣味の話ですみません。そんなこと言っても、どんな音楽が好きか、どういう風に好きかということを毎日書いているレビューすべてが個人的な趣味とい ...
GLIM SPANKY『ストーリーの先に』【安定の実力派。もう言葉で表現する方法が見つからない】
GLIM SPANKYを最初に知ったのはメジャーデビューの前年2013年の夏で、その頃に書いた拙いレビューが残っている。「今後の活躍も期待できるんじゃないかと思います」とかなんとか。そんなもん、期待どころの騒ぎじゃないくらいの活躍ぶり ...
コレサワ『いただきます』
【いろいろな形の哲学と愛】
ずいぶん昔、ある人が「日本の歌には恋愛の歌しかない。洋楽には社会問題の歌や人間の内面を掘り下げた歌や、ありとあらゆる歌がある。恋愛の歌しか無い日本は遅れている」と言ったのを聞いたことがある。たしかにそうだと思った。テレビには若いアイド ...