まん腹『はるかな』
【秘した想いを秘したままの感情で表現できるという稀有な歌声】
6年前に個人的最高得点(?)獲得のライブ映像『どうせもう』をレビューして、以来その消息がまったくつかめなくなっていた幻のバンドまん腹。いや、勝手に僕が見失ってただけだけど、今こうして新曲MVを目の当たりにして、過去の活動について探って ...
コレサワ『愛を着て』
【きっといろいろな表情があるのだろうし、いろいろな可能性を見せ得る名曲だよ】
コレサワのMVがアニメじゃなくて実写だぞ。ちょっと驚いたが別に本人が登場しているわけではない。本人がどんな顔なのか知らないので本人ではないと断言するわけじゃないけど、多分違う。で、これまでの恋愛モード全開のような曲とも違ってて、静かで ...
Official髭男dism『Universe』
【自分たちを信じて王道を進んできたこれまでの歩み】
この洗練されたポップネスを聴くと、本当に彼らは成長したよなあと思う。いや、成長という表現は実体に追いついてなくて、進化とか、昇華とか、変体とか、とにかく進む方向とスピードが並ではなく想像をはるかに超えている。思えば2015年に初めてレ ...
ハンブレッダーズ『COLORS』
【見事に自己表現が実現している洗練された表現】
ハンブレッダーズを6年前にレビューして、その時はたまたま京都を舞台にしたMVだったから惹かれてというものだったのだけど、爽やかな風のような印象を受けたことを思い出す。当時のMVはもう削除されてて見ることができないのだけれど、ほぼほぼ当 ...
Lucky Kilimanjaro『雨が降るなら踊ればいいじゃない』
【音楽にはできもしないことをしてみたくさせる力がある】
タイトルがタイトルなので旧い世代としてはジーンケリーのミュージカルを連想する。しかし聴いているとLucky Kilimanjaro節全開のサウンドで、確実に2020年代の音楽。ああ、こういうのだよな、既に時代はどんどん先に行くんだよな ...
未遂ドロップス『HANABI』
【バンド全体としての未遂ドロップスが好きだ】
前回取り上げたのがおよそ6年前で、久しぶりに見た彼らのMVは迫力のある歌唱はそのままに、全体的にやわらかなイメージが広がる愛に溢れた作品だった。6年前がかなりガシガシと前に前に攻撃的で、ある意味聴く者を突き放しそうな感じだったが、年月 ...
sumika『Lamp』
【こんなに能天気な印象の曲が人の心を鼓舞してくれるというのがすごい】
昨年末くらいにテレビをつけてたらいきなりsumika出てきてた。高校サッカーの事前宣伝的な番組で、sumikaのメンバーが高校生サッカー選手と話をしてた。なんかシュールで面白かった。sumikaが高校サッカーの応援歌として『本音』を提 ...
TOMOO『ロマンスをこえよう』
【こういうグッとくるバラードにこそ将来性を感じてしまう】
2年前に取り上げたTOMOOのバラード。このところインスタの更新が頻繁だなあと思っていたらシングルがリリースされたとかで、その『HONEY BOY』という曲は思いっきりなポップナンバーで、ああ、こういうのやるんだなと思いつつも、悪くな ...
レイラ『ふたりのせかい』
【不安の中の幸せという今の時代に決定的に必要なもの】
軽快なギターリフから始まるこの曲が、先に進むにつれてどんどんと壮大な印象に変わっていく。しかし一般的に壮大な印象を与える曲に共通している重さというものが一切無くて、心地良い。「世界が終わってしまっても」という歌詞には世紀末的な終末感が ...
さよならポエジー『pupa』
【正直に、弱さも見抜き、その上で強くあろうとする。そんな誠実な態度】
年度が代わり、子どもたちは卒業したり、進級したり。何歳になったらこのくらいのことが出来るようになるものとして一律に決められたカリキュラムにそって通知表が渡されたりする。人はそれぞれで、成長のスピードも得手不得手もそれぞれなのに、一律に ...