amazarashi『つじつま合わせに生まれた僕等』
【表現者と表現の、過去と現在】
突き刺さる言葉と突き刺さらない言葉には何の違いがあるのだろうか。amazarashiの言葉はデビュー当初から際立っていて、最初に聴いたときから詞を書く秋田ひろむの意志が明確に現れていた。『無題』という無名の画家のストーリーを描いた歌は ...
銀杏BOYZ『骨』【朝ドラのイメージでここに入っていっていいのだろうか??】
ひよっこに出演してすっかり全国区になったな峯田、いや、なってしまったな峯田。公共の映像電波に出てはいけない人のひとりだと思っていたのに、よりによってNHKの朝の看板番組に出ちゃってしかも大人気。これで良いのか本当に。ひよっこでファンに ...
およそ3『だいたいの曲は似ている』
【誰に理解してもらえるのかわからないけど、名曲です断言します】
広島の怪バンド、およそ3のこの曲。イイっすね。コンセプトとしては岡崎体育の『MUSIC VIDEO』の楽曲版といったところか。そういっちゃうとなにか二番煎じみたいに思われるかもしれない。また、ビデオの似ているパターンというのはシロウト ...
YeYe『ゆらゆら』【静かにもどった日常の中で、こんな静かで優しい歌がかえって心に】
別れを歌った歌、だと思う。YeYe独特の優しい曲調と優しい歌声が包んではいるものの、歌の内容は結構シビア。もう一緒じゃない。無意味な怒りぶつける。心配しないで。でも「心配させてね、もう一度だけ」。前を向いているだけ、後ろを見ないで生き ...
桑田佳祐『君への手紙』
【自分と他人を不当に比較する必要からも解放され、もっと楽しく生きることもできるのではないだろうか】
誰にでも多少の悩みや苦しみがある。だがそんなことを言葉にして訴えるのは恥ずかしいからグッと胸にしまい込む。他人の営みは輝いて見えて、だから余計に自分の苦しみが大きく感じられる。その輝いて見える誰かの胸にも、しまい込まれている何かが在る ...
吉澤嘉代子『残ってる』
【原点回帰を想像、いや妄想させてくれる名曲】
4年前に初めてmusiplで吉澤嘉代子のレビューをした頃はまだインディーズで、歌詞を書いたが用紙を落としながら展開していく本人が映らないMVはインパクトがあって、それ以上に歌、音楽そのものが素晴らしくて引き込まれた。その後話題になり、 ...
土岐麻子『STRIPE』【最近の動く土岐麻子のMV貴重です!】
今年1月にリリースされたアルバム『PINK』がものすごく良くて個人的ヘビーローテーションが2ヶ月くらい続いた土岐麻子。残念なことにここ数年MVがほとんど公開されてなくて、だからPINKの時もレビューしなかったんですけれども、この夏にリ ...
日食なつこ『レーテンシー』【「漠然とした大丈夫にもう騙される僕じゃない」って、まいったなあ】
子供向けの絵本の名作に「こんとあき」というのがあって、ぬいぐるみのキツネ「こん」と女の子「あき」が電車に乗っておばあちゃんの家に行くというある種のロードムービー的内容。僕はこれが大好きで、なぜ好きかというと、ぬいぐるみのキツネはことあ ...
RETO『あのね』
【このMVの中に11個変わったところがあるの見つけられた?】
必殺のライム、グッとハートを掴む歌詞をパンチラインといったりするけど、本当にこの文字数で描けてる!っていう一文、好きです。心の掴み方は、熱さだったり、冷たさだったり。「やられたー!」と勝ち負けを感じてしまうのは、アイディアの一文。RE ...
太田裕美『君と歩いた青春』【40年で変わったこと】
朝ドラ「ひよっこ」で流れてきた挿入歌。なんともシンプルでなんともコミカルなその歌は「好き好きすー好きっすー」と繰り返しててすごく印象に残る。印象に残るのはその曲がもっているユニークさだけではなく、歌声そのものだ。舌足らずなその声、太田 ...