東京スカパラダイスオーケストラ『ちえのわ feat.峯田和伸』【家族みたいに面倒でも、面倒くさいのが愛だろっ?】
東京に行くと、その行動範囲や無知さもあるが、ちょっとばかりひと休みしたいな、というときになかなかできるところがないなとつくづく思う。それよりも人の多さと歩く速度にはより戸惑い、翻弄されてしまう。そして、2020年に向けてなのか、時代の ...
羊文学『Step』【「今までの歌は忘れておくれよ」】
1年ほど前にレビューした羊文学のMVはもう削除されていて、いやあ聴ける時に聴いておかなきゃすぐに消えちゃうよねネットのコンテンツはと再認識したんだけれども、そのレビューMVでは笑顔で「嫌い」と連呼することで一旦心にバリケードを作らせる ...
おかありな『imadakekoibito』【溢れるユニークさとインディペンデント魂で、そのピュアっぽい世界観をシンプルに】
おかありなの曲を最初にレビューしたのは2014年の6月で、だからもう3年半ほど前のこと。当時彼女が住んでいたと思われる三重県名張駅前からスタートするMVはとてもポップでキュートで。そんな彼女が地元で笑顔をふりまくその姿がもうアイドルで ...
春がふる『わたし』
【淡々とループする曲に、真の自由さを見せつけられて圧倒された】
ずーっとループするような曲だ。いつサビになるのかと思っていたら裏切られる。いや、ちょっとずつ違うのでそれがサビかもしれないとか思ったりもするけど、そういうことを思うこと自体がダメなんじゃないかと思わされる。これを演奏している彼らはどん ...
バウンダリー『タイマー』
【立ち止まることで前進するぞという強い意志】
先日musiplの代表メアドにメールが来て。コロムビアの人から今後情報をお送りしたいと。情報を送ってもらえるのはありがたいことなのでどうぞどうぞと。ただ、送ってもらったからといって全部レビューする訳ではないですよと伝えて、もちろんです ...
YeYe『うんざりですよ』【曖昧な共感の下に、どうでもいいことにこそ沈思を】
「海」でもない「岸」でもない場所に、功利主義でもない平等主義でもない場所にティーカップを置くと、おのずとその跡型から対話の芽吹きが感じられることがある。「すぎる」とポリティカル・コレクトネスの配慮がなさせる瀬に、「すぎない」節度の表現 ...
椎名林檎『人生は夢だらけ』【自由も夢も、囲い込まれることなく幅広い場所でのそれであってほしい】
個人的には椎名林檎はもう終わってると確信しているのだが、それでも時々こうして耳に留まって離れないような曲を作るから、それは僕の確信などが何の根拠もない的外れなものでしかないということを如実に示しているのだろう。この曲で歌われている「人 ...
Bacon『恋してるベートーベン』【京都鴨川を舞台にするMVは3割増で好き】
京都鴨川を舞台にするMVは3割増で好き。冒頭から走りまくって歌う女性が個性的で、この人がボーカルなのかと思ったが、このバンドのボーカルは男だし、MV中でギター弾いている人。じゃあ昨今流行りのモデルさんをフィーチャーしたMVなのかと思う ...
宇多田ヒカル『あなた』
【永い2017年ももう眠る。どんな場所のどんなあなたにも、行く末に祝福を。】
大きな空港や駅でこの曲が突然、大きく流れて思わず動作を止めてしまったことがある。宇多田ヒカルという存在があまりに大きくなりすぎて、もはや立ち止まりすらしない人たちばかりの中、また、この「あなた」は何なのだろうと思うほどの深度がありなが ...
あいくれ『グッドバイ』【このMVの制作意図がどこにあるのか考えながら繰り返し見た】
この警察コント、いや、寸劇、いや、コスプレ、呼び方は何でもいいけどこれ必要だったんだろうか。パトカーや救急車出てくるけどこれ借りたり作ったりするの大変だろうし、その労力をした分だけの効果ってあったんだろうか。でもこうして映像になってい ...