ぼくのりりっくのぼうよみ『僕はもういない』【ぼくりりくんは、今日で辞職するそうです】
本日、ぼくのりりっくのぼうよみ氏は辞職するという。辞職ってなんだよ。引退ではないのか。出てきたときから謎めいたキャラで脚光を浴びたぼくりりくんだが、その後の活動の中で何があったのだろうか。まあいろんなことがあっただろうし、業界内力関係 ...
小谷美紗子『手紙』【その希望は信じるという自らの信念に在るのだ】
昨日Kitriという若いアーチストのレビューを書きながら思い出したので小谷美紗子を。Kitriの歌がどことなく不信に満ちていたのに較べ、この曲の信じる力の強さが対比的だなあと感じる。神社に神などいないのではないかと疑う。政治のシステム ...
Kitri『羅針鳥』【引き込まれる。ゾワゾワと、ゾワゾワと】
画面に引き込まれる。引き込まれると同時にゾワゾワとする。同じ衣装で同じヘアスタイルの女性が伏し目がちにピアノに向かい連弾をする。そのたたずまいがめちゃゾワゾワする。このゾワゾワは一体なんだと考えてみると、それは映画『シャイニング』の双 ...
太田裕美『雨だれ』【僕だって、古い曲を聴かないわけではありません】
日頃から、新しいアーチストを聴かないか、聴けよ、古い曲ばっかり聴いてんじゃねえぞみんなと主張しまくってる僕だって、古い曲を聴かないわけではありません。これとかね。そもそもリアルタイムの頃には太田裕美イチオシというわけではなかったし、こ ...
RETO『Restart』【彼らのリスタート。バンドが疲弊して活動休止してしまってから寂しがってももう遅いのだ】
これまで3度レビューを紹介してきたRETO。彼らの作品の深さやMVとの関係性、アイディアの卓抜さなどに惹かれて「紹介しなくちゃ」と何度も思わされたのだが、そういう彼らも現役のバンドであって、当然のようにライブはしているはずだったのに、 ...
GRAPEVINE『Alright』【必要なのはともに笑える大丈夫な人たちとのか細い時間だ】
ホーン・セクションの華やぎ、問いを投げかけるような歌詞の下でうねるグルーヴ。ポップネス、そして、フェイセズ、ストーンズ、ウィルコなどから通じるブルージーな重さと、どこか乾いたサイケデリックな音像。今では珍しくなったほどの”ロック・バン ...
あいみょん『マリーゴールド』【あいみょんに拍手を送った大晦日だった】
昨年末の紅白歌合戦で注目していたのはあいみょん、DAOKO、Suchmosの3組。YOSHIKIとHYDEが一緒に出るとか、布袋がバックギタリストで石川さゆりと出るとかもあったし、サザンの演奏にユーミンが乱入したとかいうこともあったわ ...
ピロカルピン『京都』
【どこにも地名が出てこない、ご当地ソングとはかけ離れた京都ソング】
タイトルに京都とあればついつい聴いてみたくなる。京都暮らしの性というものでしょうか。タイトルに街の名前を付けた曲というのはアーチスト自身にもその街に対する思い入れが必然的に溢れてきて、その街に暮らしたことのある人には「わかるわあ〜」と ...
おかありな『スーサイドランデヴー』【musipl的2018年の顔】
2018年の最後に。今年はmusiplとしてはおかありなの年でした。1月の終わり頃にTwitterの過去レビューツイートをきっかけに盛上がって、2月〜4月に少々組織票のようではあったものの怒濤のアクセスが集まってもう大変。組織票という ...
LUCKY TAPES『ワンダーランド』
【表現者の姿勢や生き方そのものが音楽になったポップミュージック】
LUCKY TAPESの初レビューが2年半前で、当時はまだその後の活躍が保証されているわけでもなく、すぐに消える可能性もけして小さくなくて、ただただポップだなあと感心したもので。しかし着実に支持を広げていって、今やそこそこ確固とした足 ...