Part-Time Friends『Born to Try』【俺でも幸せになっていいんだ、的な、ある種の安心感】
まさに、好感度大、と言える曲だ。軽快な音が淡々と流れていく。ほどほどの距離感で重なり合う男女の歌声。何よりMVがちっともキラキラしていないのが、いい。二人のぱっとしなさが、いい。俺でも幸せになっていいんだ、的な、ある種の安心感を抱かせ ...
clammbon『Lush Life!』【そこまで追うことができていないファンにとっての福音のようなMV】
産業として音楽があって、売れれば続くし売れなければそれまでで。なのに売れなくなっても止められなくて、創造活動を。だからどんどん作って作ってやめればいいのに作り続けて、だって止めるってことは人生を止めるってことだよっていう気持ちはわかる ...
南蛮キャメロ『モノダネ』【100年後にまで生き残って欲しいと切に願いたい音楽】
音楽にはどうしても時代性というものが付いて回る。表現者がその時代に生きて何かを感じながら創作するのだから、時代感や地域感から逃れて音楽が生まれるということは難しいことなのかもしれない。さらには機材の進化も関係するわけで、80年代の最先 ...
Ellie『So I』【本人の断ち難い表現への想いからやむなく始まるこうした表現活動】
人の進化ってほんの半歩先に行く道をどうやって探すのかということに尽きる。その半歩先に行く道というのはアイディアとヴィジョン。技術ではない。音楽を外に持ち出したのはラジカセであり、数十年前にはイケてるヤングはゴツいラジカセを持って外に出 ...
無礼メン『有言実行ボーイ』
【超個性的なボーカルを失った、ファンク魂炸裂のオリジナリティな奴ら】
有言実行ボーイっていうタイトルだとさぞ前向きでポジティブさ推しのメッセージソングなのだろうと思って聴いたらまったく違ってて、何にも実行できていない人の哀愁に満ちたソングだった。サウンド自体は結構しっかりしたファンクミュージックなのだが ...
スーパーノア『なつかしい気持ち』【なんてことのないフレーズに、人が人生の中で感じるはずの切なさや懐かしさを表していて】
どちらかというと物持ちが良い方で、ちょっと片付けようとすると30年前のメモなんかが次々と出てくる。中学生の頃にビデオデッキを手に入れて、以来延々とビデオテープを買っては放送を録り貯めてビデオテープの爪を折る。そんなテープが山のように積 ...
Jon Spencer『Do The Trash Can』
【ねっとりとしたダークさでは、ソロのほうが強めかものJonらしいブルーズ魂】
稀代のブルーズ野郎、Jon Spencer Blues Explosion(JSBX)を率いるJonがソロ作品を発表した。ソロ? 元から自分の名前入ってるじゃん、え、ソロ? と二度ほどソロの意味を問いかけた私がいた。そんな私も、ジョン ...
シャク&リハビリ―ズ『ネテナイ』【彼らは全身全霊でこの曲に打込んでいる。何故だかわからないけれどメチャ熱い】
徹頭徹尾「全然寝てないぜ」しか歌ってなくて、そんなこと歌われても知らんがなという感想しかないのだが、それをちゃんと聴けるのが音楽の不思議なところだ。ファンクというかなんというかサウンドはめちゃカッコいいし、ところどころ入ってくるシャウ ...
MONO NO AWARE『東京』
【彼らの必要以上にノスタルジックなサウンドが僕らに問いかけているよう】
東京というタイトルがついた曲はついつい聴いちゃうしMVがあれば見ちゃうというのは、長年東京に暮らして離れた者の郷愁のようなものなのだろうか。大都会への郷愁というのも変な話だなと思わない訳ではないが、実際には政令指定都市で生まれ育つ人の ...
Perfume『無限未来』
【進化とも違う、続くための変化。変わらないようにするために変わっていく】
NHKの意見広告みたいなCMで歌っていたのはどのくらい前だったのだろうか。ググればきっとわかるのだろうが、わかったところで意味があるとは思わないのでいちいちググらない。3人は一貫してイメージを保とうとしているのかヘアスタイルを一切変え ...