Queeness『Bohemian Rhapsody』【断っておこう、これはQueenではない。Queenessだ】
断っておこう、これはQueenではない。Queenessだ。断らなくても判るか。昨今のQueenの盛上がりがスゴくて、完全に乗り遅れた僕としてはひとこと言っておきたいのだ。乗り遅れたのではない、乗りたくないのだ。いろんな人が「ボヘミア ...
ユタ州『虎と太陽』【リセットすることなど不可能な今が、また明日を迎えようとする】
ほぼ3年前に『27歳』でレビューしたユタ州。27歳で夢を見ると高らかに歌っていたユタ州。彼らは何歳になったのだろうか。この曲で彼らは歌っている。「欲しかったものが何なのか今ではもう判らないまま、まだそれでも探している」と。「一体いつか ...
kee『セイグッバイ』【コンプレックスを武器に変えていく過程が見えるような気がする歌】
こういう声をどんな言葉で表現すればいいんだろうか。アニメ声、声優声、スーパーハイトーン、どれも違う気がする。HPでは「SNSで話題の天使の歌声」と書いてあるけれどそれも違うと思う。ピッタリの言葉なんてきっと無くて、どれも「そんな感じだ ...
The 1975『Give Yourself A Try』【Radioheadの「OK Computer」と比較されているらしく、それも驚きだ】
新譜が発売されたばかり。今回は先行シングルとなった曲を紹介したい。まず、このアルバムが傑作であることに間違いない。正直、その完成度には驚かされた。なんでも海外メディアの評では、Radioheadの「OK Computer」と比較されて ...
南壽あさ子『勿忘草の待つ丘』【スタンプ集めにこだわる有名人に親近感が湧くようになり】
スマホの位置情報ゲームで、小旅行しては条件クリアーメダルを集めている。同時に、人が訪れる場所に記念スタンプがあるのが気になって押し始めた。やがて、スタンプ集めを目的に熱くなったのが2018年のJR東日本『ガンダムスタンプラリー(65個 ...
Wanna-Gonna『それから』【自らの判断で必要最小限の音を生み出すことが出来る人たち】
堂々としたというか、落ち着いているというか。名曲だと思う。まだまだこれからのバンドの曲をつかまえて名曲という言葉は重すぎるのかもしれないが、10年後20年後に彼らがまだこのバンドとして音楽を続けていたなら、振り返ってあれが代表曲だった ...
上田正樹『悲しい色やね』
【生涯歌い続けるし歌い続けなければならないのだろう、大ヒット曲】
先日ふとつけたテレビに上田正樹が出てて、この曲を歌っていた。悲しい色やね。彼の最大のヒット曲だ。感情を込め過ぎるのか原曲の形はもはやほとんど留められていなくて、ある意味スゴかった。かつて淡谷のり子は「ヒット曲が出るとそれを一生歌い続け ...
時速36km『クソッタレ共に愛を』
【まだ俺になる前の俺たちが歌う、正しい手順についてのロックンロール】
時速36kmってどのくらいの速度なんだろうか。マラソン選手としてならぶっちぎりの世界最高新記録をだして今後300年は抜かれることがないスピードだが、モーターサイクルに乗るのであれば原チャリでさえ速度制限にひっかからない程度でしかない。 ...
日食なつこ『white frost』
【雪の中の面白い構図の向こうに横たわる、音楽の力への儚い希望】
日食なつこがまた雪深い中でのMVをリリースした。ほぼ2年前にレビューしたログマロープでは雪降る中素手で鍵盤を叩いていた。岩手出身だから寒いのに強いのか、今回は雪原に横たわって歌っている。そんなに厚手の服ではないから、寒さというより冷た ...
Tahiti 80『Natural Reaction』【懐かしくもフレッシュな伝説的フレンチポップバンド】
タヒチと言えば、ゴーギャン。彼が描いた島の女たちの絵。私にとって、それが数少ないタヒチに関するイメージだった。それを2000年代初期に新たに塗り替えたのがThahiti 80だ。まあ、名前にタヒチってついているから、ってだけなのだが。 ...