コレサワ『パープル』
【次の一歩を新しい場所へ、優しい歌とともに】
黙っていても時間は過ぎ、その日はすぐにやって来る。別れの日だ。それは各々が次に進む晴れやかな日で、そのことは誰もが祝われるべきこと。いつまでも同じでいていいはずはない。同じでいるというのは朽ちることでしかなく、だから、変わらなきゃいけ ...
真空ホロウ『おんなごころ』【サビで歌われるドスの利いた声に、ひとつのおんなごころを感じる】
おんなごころって、男にとって永遠に解り得ないもののひとつだろう。そもそもおんなごころと一言でいったところで女性が100人いたら100通りあるのが普通で、もしかしたら女性100人に対して1000通りくらいあるのではないかとさえ思っている ...
VOLA&THE ORIENTAL MACHINE『MAC-ROY』【スタイリッシュなサウンドの中の重くてガツンとしたロック特有のパワー】
画と音との両方から伝わってくる緊張感がすごい。この女性に多くの人がついていくということの意味は何なのか。ヘッドホンをつけた大勢はついていくのに歌ってなくて、MV中でヘッドホンをつけていない3人はついていかなくて、そして歌っている。それ ...
桜庭龍二『旅人』【新しく作られたはずの桜庭龍二『旅人』が、ボロ宿紀行のロケ地にマッチする】
ドラマ「日本ボロ宿紀行」を見てます。昭和歌謡の一発屋が、当時のヒット曲のCDを背負って再起。おじさん歌手と美人若手マネージャーの二人が地方営業ドサ回り。温泉街で歌いつつ、おカネがないのでボロ宿に泊まると、そこにエピソードがある。だが、 ...
Cage The Elephant『Ready To Let Go』【衝撃の全裸姿で放たれる叙情的なメロディ】
いきなりの全裸に衝撃が走った。よく見ると、ベージュのパンツで隠すべきところは隠しているので、一応の安堵。いや、ベージュパンツだとしても、なぜ? なにのために? という疑問は残るのだけれど。ともかく、こんな姿でこのタイトルなんて、何を手 ...
ab initio『歓喜』【得られるものと失われるものとのバランスをどう見るのか】
静かなテイストのサウンド。歓喜というタイトルからはもっと劇的な感情の起伏がある楽曲なのかなと想像したけれど、そんなこともなく淡々と。淡々とした曲というのは必要とされるシーンが必ずあるもので、特定のシーンに特定の曲を提供しようと考えてい ...
osage『ウーロンハイと春に』【展開がきっちりあって飽きないのであれば、長いイントロも苦にならないよ】
イントロに48秒。4分8秒の曲でイントロが長くないかと普通なら思う。音楽が氾濫している昨今、イントロをちゃんと聴いてくれる人なんてわずかで、30秒聴いてピンとこなかったら次に行く。既にファンなら別だけど、見知らぬバンドに長々と付き合っ ...
おいしくるメロンパン『命日』
【それでさえ忙しい日常の中ではうっかり忘れてしまうことは普通にある】
冒頭から死んだ友達の命日も思い出せなくなってたという歌詞が放たれてて。曲のタイトルでもあるその単語が、じゃあ曲全体のテーマとかイメージをリードする何かなのかというとどうもそんなことでもなさそうで。まだ若いバンドの彼らにとって本当に友人 ...
King Gnu『白日』
【一貫してトボケたテイストを前面に押し出してきた彼らのバンド性】
想像の数段斜め上を行きまくるKing Gnu。先日のMステでも盛大にやらかしてくれたそうでネットでも話題になっていたが、直後にこのMVを公開。おいおい、Mステでやらかしバンドと思って辿り着いた人たちを盛大に裏切ってくれて、Mステ前から ...
Wasilla『シンフォニー』【シンプルな、日常の幸せ】
春は別れの季節だと思うが、実際には別れに直面している人ってそんなにいないのかもしれない。災害のニュースなどを見ると被災地一帯の人たちが全員困窮していると思いがちだし、困窮している人は本当に深刻なのだが、一帯の人が全員というのは完全な誤 ...