鶯籠『若者のすべて』
【友達はいらないよ、というもうひとつの価値観】
友達はいらない/ここで独りでいい。そんな歌詞で終わるこの歌。沁みる。友達はいらないのか。いらないのか、友達が。
友達はいらないよ 独りでいい 独りでいいけど
でもたまに側にいて 笑っていて 声をかけてみ ...
土岐麻子『美しい顔』
【懐かしさを帯びつつも最前線というのが本当にすごい】
土岐麻子の歌はどこか懐かしさを帯びていると思っていたら、これなんか本当に懐かしい。YouTubeのコメント欄にもたくさんの人が書いているが、資生堂のCMに出てきそうだというのはまさにその通りで。しかし資生堂も2019年の現在にこんなC ...
THEラブ人間『コント』
【女の子は好きだけど、ゲームとかの趣味より上位になったことはない】
お別れの哀歌『コント』のMVで、スピードワゴンの小沢一敬が、離別を匂わす男女コンビとなり演芸の舞台に立つ。小沢さんといえば、少女漫画の王子様のセリフのような、少女の心をくすぐるセリフを言い、相方が「甘〜い」というツッコミ。真顔の名言で ...
黒木渚『美しい滅びかた』【普通の人にはならないでって君が呪った、私を呪った】
自分の生き方は自分で選ぶ。そんなことは当たり前だと思うけれども、本当に自分で選んで生きている人はどのくらいいるのだろうか。選んでいると思っていても社会や自然に起こる様々な出来事に振り回されて翻弄されている人は多いし、予想外のラッキーに ...
Mando Diao『One Last Fire』【ロックンロールリバイバル。改めて聴いてみると、やっぱり好きだなあ、としみじみ思う】
ロックンロールリバイバル。2000年代初頭のあのブームに思いを馳せるだけで、しんみりしてしまう。あれほど熱かった時代は完全に過去のもの。個人的に、Mando Diaoって瞬間風速的にはThe Strokesと並ぶくらい日本では勢いがあ ...
見田村千晴『独白』【黒歴史を抱える人たちに共通する最後の守るべき砦のようなもの】
人は他人に自分のことを解ってもらいたいと思うもの。だが、それは本当なのだろうか。誰かに解ってもらいたいと思いつつも、どうせ解ってもらえるはずもないと壁を作る。それもよく見ることで、一般的に社交的という評価のある人ほど、真実の自分を他人 ...
The Broken TV『SF』
【面白い。くだらない。ニセモノっぽくてカッコいい】
怪しい。すべてがニセモノ感。いや、こういうのにホンモノとかないんだろうし、ニセモノ感こそがすべてという気さえする。こういうの、80年代にたくさんあったな。今では巨匠といわれるような人たちも、ニューウェーブという名のもとに好き勝手なこと ...
POLYSICS 『Piko』【もはや伝統芸の守護神のようなパフォーマンスに感動】
POLYSICS久々に見た。つい最近アルバムがリリースになったのでそのプロモーションの一環だと思うが、本当に変わってないというか、もはや伝統芸の域に達していると思う。出てきた当時、彼らは一体どういう扱いだったのかというと、断言は難しい ...
東京初期衝動『ロックン・ロール』
【先の宛てのない話に想いを馳せるより、今ここにあるハラハラに耳と心を委ねる】
聴いていてハラハラする。鳴らす者と聴く者の間にある不文律のような取り決めがすべて無効になったようなワイルドさ、荒くれぶりがハラハラさせる。なんだこの息継ぎは。なんだこのドラムの叩き方は。普通だったら、下手なバンドだなということになる。 ...
Salty Tongue『世界の真ん中で』【一般の価値観ではどうか知らんけど、堂々と楽しそうに幸せそうに歌ってやる】
単純に楽しそう。おお、バンドって楽しいものだったんだよなということを思い出させてくれる。演奏テクニックに秀でているということもなく、ただただガチャガチャと楽器を鳴らしていて、多少のボイトレもやってないだろって感じの地声ボーカルで、何ら ...