2019年年間ランキング
昨年から断捨離という言葉は得意ではないが、身辺整理をしていて、同時にあの段ボールの中の書籍群も読み返したことなかったな、とか、データ化できるものはすべてそうして、コンパクトなサイズのハードディスクに収まっ
前野健太『虫のようなオッサン』【歌と演技とどちらがより効果的に表現できるのかという問い】
前野健太、2019年は大河ドラマ出演など精力的な俳優活動が目立った年だった。1曲配信の新曲は出たもののアルバムリリースは無く、ファンとしては少々寂しい1年だったように思う。音楽を真剣にやったところで、万の単位でCDが売れる時代は過去の ...
kukatachii『Dance Till The Morning』【サウンドを言葉で説明したところでそれがどのようにスタイリッシュなのかは聴いてみなければわからない】
5年以上を経て、kukatachiを再び。スタイリッシュな音楽は健在。5年前には曲調が全体的にウェットな仕上がりと書いたが、今作はもっとソリッドに、全体的にソリッドになっているように感じる。言い換えるなら隙のないサウンドに仕上がってい ...
2019年12月マンスリーランキング
1位:クリープハイプ『バンド 二〇一九』
クリープハイプも10周年か。新人でしかなかったバンドに10周年とかいわれると自分がどんどん押し出されていく感じがしてちょっと切ない。が、それは10周年を迎えたバンド自身もかつ
FUKUSHIGE MARI『沈丁花、低く』【せめて音楽を生み出す人たちの音楽に耳が傾けられるきっかけを生み出していくことができれば】
冒頭の独特のリズムを作るちょっとしたサウンドと、MVで蛇口から水滴がたれる映像とのシンクロが心地良い。そんなのは音の本筋とも言葉の本筋とも関係のない要素でしかないけれど、意外とそういった脇役というかサブキャラというか、もしかしたらそれ ...
Tyler, The Creator『EARFQUAKE』【儚げなトラックと複雑なコード展開によって、切なさが極まってくる、癖になってしまう】
今年一発目ということで、 2019年の個人的ベストを紹介したい。全米のチャートトップを獲得したアルバム「IGOR」のみならず、曲単位でもこれがベスト1だ。このEARFQUAKEというタイトル、アースクェイクのことを指しており、恋愛につ ...
きのこ帝国『ラストデイ』【いろいろなラストデイについて考えさせられるこんな曲を大晦日にこそ淡々と】
ああ、今年も終わる。1年が終わる。大晦日というのは単なる1日でしかないはずなのに、なんとなくいつもとは違う雰囲気に包まれる。そして雰囲気に包まれながらも24時間が過ぎてしまえばたいしていつもと違わなかったなということに気付かされる。
春がふる『言葉は』【そして丁寧に選ばれた言葉をこそ大切にしていける年になれば】
仙台を拠点に活動するバンド、春がふるを約2年ぶりに。前回紹介した時に延々と続くループのような曲調の新鮮さ斬新さに驚いたわけだが、今回の曲も基本はまったく変わらず、延々と淡々と粛々とループするように展開していく。面白い。とても面白い。
青葉市子『月の丘』
【ベストのパフォーマンスをするにふさわしい場】
京都のとあるイベントで、いろいろな布を展示販売するという風変わりなイベントだったんだけれど、その会場の片隅に設けられたステージで青葉市子が歌うという。もともとその風変わりなイベントそのものに興味があって行くつもりだったんだけれど、どう ...
のうじょうりえ『生活』
【似てる誰かと繋がるには投稿し続けるしか無いんです】
なぜ、生活をSNSで投稿するの?という疑問に、お若い方の声「昔はコミュニティという場があったのでしょう?今は場が無くタイムラインが流れていく。似てる誰かと繋がるには投稿し続けるしか無いんです」と、なるほど〜。路上のシンガーも、同じ人が ...