2020年5月マンスリーランキング
日常が100%満足で充足しているのであれば、旅にでる必要なんて無い。満ち足りているようでも、気付かないストレスに晒されていて、それで非日常を味わいたくて人は旅に出る。
SHE’S『Higher』【苦労的なところを一切感じさせないというか、忘れさせてくれるようなマジックを持ってる】
SHE’S、選抜高校野球のテーマソングだったのか。そりゃあバンドとしても残念だったな。しかしながらバンドはまだ活動できる。今はあらゆるライブが難しい状況だけれどもそのうちにライブはできる。しかし高校球児はなあ、本当にかわい ...
寺尾紗穂『北へ向かう』【すべてのミュージシャンとリスナーに日常の音楽の日々が戻りますように】
トンネルを抜けると曇り空/今北へ向かうところ
私は今日も歌を歌う/今北へ向かうところ
冒頭の歌詞から自然体。トンネルを抜けて雪国が見えるとかいういかにもなドラマチックさは無く、ただただ日常が描かれる。シ ...
城戸あき子『Rain』
【人を緩やかにポジティブにさせていく力を持っている曲】
めっちゃポップ。このローテンポなのにポップ感に溢れているテイストっていったいなんだろう、この城戸あき子って誰なんだろうって数秒考えて、ああああああ! これはcicadaのボーカルの人じゃんという結論に至る。cicada、知ってますか? ...
藤井 風『もうええわ』
【それぞれの必要性に応じていろいろな表情を見せて寄り添おうとしてくる優しさ】
暗いテンションと明るくなっていくベクトルとが交互に訪れる曲。その構成が面白いなあと思う。動画でもゴミ集積所にたむろするホームレスの藤井風と、街中を放浪するミュージシャンの藤井風。同じ人なのにこんなにも見え方が違うのが興味深い。ものごと ...
Leon Bridges『Inside Friend ft.John Mayer』【ある意味で「分断」された画面上の構図が当たり前になりつつある】
Leon BridgesとJohn Mayer、それぞれの自宅での映像を使ったMV。世界的に(その状況は各国さまざまだが)「ステイホーム」が呼び掛けられている中、今後しばらくは、このような形のMVも増えていくのだろうか。テレビ放送でも ...
コスモス鉄道『日の入り』【こういう音楽に耳を傾ける時間が出来たことは、人生にとって悪いことであるはずがないだろう】
浮世離れした何か、というものはある。たしかに存在している。この曲も、そんなもののひとつだ。
最近のコロナ騒動で、いや確かに困った状況だし、街でお店を経営している人たちの経費が払えないんだよという苦悩が毎日のように報じられて ...
ITAZURA STORE『sen』【必要な音を過不足なく鳴らしてサウンドを構成する、お遊びとは対極にあるポップミュージック】
このふざけたお遊びのような名前のバンドが奏でるポップ。おいおいお遊びなんかじゃないじゃないかこの本格的なポップミュージックは。ボーカルAKANITAの声質がアイドル的なコケティッシュといっていい種類のものなので一瞬若い子のお遊び的な表 ...
Uru 『あなたがいることで』
【個性的な声よりも歌のうまさが先に立つのがUruのすごいとこ】
Uru、歌うまいよなあ。歌手なんだから歌がうまくて当たり前なのかもしれないけれど、そんなのわかってるけれど、それでもあらためてうまいなあと感じずにはいられない。じゃあうまいってどういうことなんだろうと考えてみる。音階通りに歌えるとか、 ...
金丸悠子『多摩川』【勝手に思い浮かべる自分の心象風景】
flawright『吉祥寺』や平賀さち枝『高円寺にて』が好きな理由は曲の良さ、後は勝手に思い浮かべる自分の心象風景だろう。それは『津軽海峡冬景色』よりも自分の歌なのだ。東京の町の子にとっての大自然は広い川だ。小学生は、川を超えて遊びに ...