四丁目のアンナ 『sarigiwa-no-girl』【きっとこれが名曲だからなのだと思います】
鍵盤がイイんだよ。こういうトイピアノのような、それは音源がトイピアノ的なのを選択して使っているというだけじゃなくて、いかにも軽く軽く、軽やかなハミングのようなフレーズを奏でているというのが。このトイピアノ的な軽やかさといえば思い出すの ...
JAKE BUGG『How Soon The Dawn』【彼のここからこそが何だか楽しみになると思えるのではないか】
こんな一筆書き的なそよ風のような歌が彼から届くとは想いもせずに、すっと最初から馴染んでいる洗いざらしのシャツのように心に響くのはなぜなのだろう。まだ23歳ながらキャリアとしては十全たる域とも言えながら、あのニヒルで幼さも残る表情が印象 ...
SHISHAMO『BYE BYE』【単なる女性ボーカルロックバンドとは一味違った「ロックバンド」という印象】
歌のある曲で、歌が主に位置づけられている場合イントロは歌への導入部だ。SHISHAMOは女性ボーカルだし女性ボーカルであることが重要なポジションであることは間違いないのだが、この曲を聴けばそんな事実への認識が揺らぐ。イントロの、ギター ...
石原可奈子『3/4の月』【まるでピアノをジャックする様な激弾き姿がルナティック!かっこいい】
パーフェクトヒューマンからのオリエンタルラジオは、漫才でもコントでもなくて、あれは音ネタと呼ぶのも違う。あれは音楽だ。お笑い枠を獲得したオリラジが、自分たちの腕と挑戦をEDMに詰め、持ち時間の数分に放り込み、やがてNHK紅白歌合戦へと ...
ソライロブランケット『日和』【シンプルな感情を載せた、最近珍しいくらいに素朴な曲】
シンプルなサウンドにシンプルな感情を載せた、最近珍しいくらいに素朴な曲。これがけっこう沁みる。仙台を拠点に活動中という彼ら。曲によってテイストも違うし完成度も違ったりするみたいなのだが、この曲のサラリとしつつも底から沸き出す力強さみた ...
Mogwai『Coolverine』【今年の夏フェス深夜イベントでは、ヘッドライナーとして登場予定】
サマソニ初日の深夜、東京会場では今年もHostess Club All-Nighterが開催され、ヘッドライナーとしてMogwaiの出演が決定している。今回からサマソニとは別に料金がかかるようになってしまったが、その分、出演者は豪華。 ...
yulayulaz『幾何学模様』【時代は戻る、のではなく、したたかに巡り還る】
喩えの内部に主体性が収容されるならば、小さい薬局内でミスチルやスピッツ、ワンオクなどの過去の曲群がオルゴール・アレンジで流れているのが気になりながら、先月ほどのクアラルンプールという都市の大きなモールでは兎に角、EDMもそうだが、アッ ...
ユミルの庭『潮騒』【ボーカルの人、前見えるんだろうか、大丈夫だろうか】
もうね、MV見てて「ボーカルの人、前見えるんだろうか、大丈夫だろうか、この岩場で足元も見えずにすっ転んでいないんだろうか」などと心配で仕方ない。女性ボーカルで顔隠してるって、なにかとんでもないマイナス要素を抱えたりしているんだろうかと ...
桑田佳祐『若い広場』【オマージュとポピュラー音楽の敬意に溢れたひとつひとつを紐解いてゆくだけでも】
某・公共放送の朝の連続ドラマを観なくなって随分経つ。いや、テレビ、あらゆる大きなメディアからどんどん遠のいている。耳から得られる異言語のニュースや落語、プログラム、音楽から自分なりに時代に色を付けて、相当なものじゃないと自身で得られる ...
CRCK/LCKS『Goodbye Girl』
【音源よりもライブという時代に適した陶酔系の不思議なリズム】
いろんな曲を聴いていると、不思議なリズムに出会ったりする。不思議といったって本当の意味で不思議なんじゃなくて単に慣れてないというか、一般的なロックやポップにはあまり使われないリズムということなのだけれど、やはり慣れていないリズムに遭遇 ...