NoisyCell『虹霓』
【余命や回復を扱うものが増えてゆくのではないだろうか。その点で目の付け所がはやい】
いつの間にか、お茶の間の刑事ドラマから殴ったり撃ちまくるシーンが無くなっていた。それでも、人の生死で泣き叫ぶのがドラマになるもんだから、医者のドラマがやたら増えた。MVも銃を撃ってカッコつけるものより、余命や回復を扱うものが増えてゆくのではないだろうか。NoisyCellの「虹霓」は、その点で目の付け所がはやい!…のかな?人の体は命ある限り生きようとする。あたまでかんがえて死を望んだとしても、断然体より弱い。呼吸をやめないし鼓動は止まらない。寂しさに理由はない。あたまで腑に落ちる理由を考えるよりも、おなかの調子を整える方が有効手だよ。あの子を好きなら、あたまでの確信を待たずに、走り出すのも有効手だよ。
(2020.2.21) (レビュアー:北沢東京)