堺正章『さらば恋人』【見てよこのマイクを持つ左手の小指の立て方の見事さ】
懐メロ番組というのが週に1度あって、前の番組からそのままになってついつい眺めていたりすることがある。昔ベストテン番組などでポップス全盛、後期にはロックバンドが登場するようになってきて、ロックバンドを支持する若者からすればポップス歌手が ...
宇宙まお『もう踊れない』【これから自分は自分のやりたいようにやりますよと宣言しているような】
初めて見た、宇宙まお。めちゃくちゃノスタルジーを感じさせる楽曲。なんだろうこれ、ちょっとしたフレーズとかメロディラインがティンパンアレイといしだあゆみがタッグを組んだアルバム『アワー・コネクション』を思い出させる。あの一体いつの時代な ...
木村結香『COLOR』【なにか幾層かのフィルター越しに聴かされているようで】
シンガーを好きになるというのは、その歌唱力のもの凄さに圧倒されるか、その人の声に恋をするかどちらかだ。100人が100人とも好きになるという声などなくて、蓼食う虫も好き好きで、どんな声のシンガーだって、どんなにへたくそなシンガーだって ...
Best Coast『Everything Has Changed』【にやにや、ざわざわがじりじりとさらに高ぶっていく!】
やだ! このイントロ、にやにや、ざわざわしちゃう。まるで条件反射の実験を受けているかの如く、王道とも言えるギターのリフに、顔のにやつきと胸のざわつきを抑えられない。ばっちり反応してしまう。Best Coastのこの音が大好きだ。今回、 ...
akane『愛し、まやかし』
【君の気持ちなんて分かるもんですか】
軽やかなピアノの音で始まるMV。映像に眼が止まる。これは京都だ、嵐山だ。日本でも有数の観光地嵐山を巡る。巡っている女性は誰なんだろうか。和太鼓メンバーのホノカさんなのだろうか。いや、そんなのはどうでもいい。MVに出てくるのがメンバーだ ...
立花綾香『あいいろ』【表現として抑えられた、ものすごく個性的で心地良い声】
こういう声好き。本来は高音域に伸びる声質で、でも低いキーに広範囲に対応できる。だから無理に低音を歌っているという印象がなくて、印象がないというよりも気づかずに聴けるから、自然にスーッと聴き入ることができる。アイドルの人やアニメの可愛い ...
YeYe『暮らし』
【自分のままに自然に生きるということが大切なんだと、この曲が教えてくれている】
YeYe、感じがだいぶ変わったなあ。変わったって、いつから変わったという話なのかというと、それはよくわからない。musiplで最初にレビューした2014年の『パレード』とは明らかに違う。2018年の『うんざりですよ』と較べたらどうなの ...
NoisyCell『虹霓』
【余命や回復を扱うものが増えてゆくのではないだろうか。その点で目の付け所がはやい】
いつの間にか、お茶の間の刑事ドラマから殴ったり撃ちまくるシーンが無くなっていた。それでも、人の生死で泣き叫ぶのがドラマになるもんだから、医者のドラマがやたら増えた。MVも銃を撃ってカッコつけるものより、余命や回復を扱うものが増えてゆく ...
オレンジスパイニクラブ『37.5℃』【新型コロナで微妙なこの時期に、微妙なタイトルのほのぼのソング】
東京マラソンの中止を皮切りにあらゆるイベントが中止になっていきそうなこの御時勢、37.5℃ってまた微妙なタイトルの曲。ほのぼのとしたテイストで聴いてて心地良い。37.5℃の発熱ってどうなん? ちょっと前だったらみんな無理して学校とか仕 ...
Pinegrove『Phase』
【誰もが一発で好きになること間違いなしのきらめきの結晶】
Pinegroveはアメリカのニュージャージー州出身のバンドだ。4作目となるアルバムを出す上で、新たに(ロンドンの超有名レーベル)Rough Tradeと契約した。そこに至るまでに、前のレーベルと訴訟問題があったらしいのだが、その辺の ...