Nabowa『PARK ON MARS [AFTERNOON]』【結成15周年を迎えるNabowaのカムバック】
誰かとの対話下で沈黙の間に天使が通るという表現があれば、その気まずさをしてカップなりグラスの破擦音を鳴らすなんてのも今はあるかもしれないが、結成15周年を迎えるNabowaのカムバックのリードは「Park On Mars」で、また、フ ...
嘉門タツオ『HEY ! 浄土 ~生きてるうちが花なんだぜ~』【ずっと年上のおもろいオッチャンとして、嘉門タツオが居てくれるこの安心感】
結局、一番面白いのは身内の話題でしょう。なんでこんなことで笑い続けられたのか、という記憶は、友だちや家族と共にある。それ以外で、呼吸困難で死ぬかと思うほど笑った体験は、嘉門達夫でしかない。笑い続けながら、やばい苦しい、恐怖したその時の ...
Sharon Van Etten『Seventeen』【すでに2019年ベスト候補が! 丁寧に紡がれた名アルバム】
2019年も早いもので、もう3月に突入した。ということで、もう言ってもいいよね、出ました、今年のベストアルバム最有力! もはや、お約束のような時期尚早宣言ではあるが、すばらしい作品であることにまちがいない。そこは、しっかり太鼓判を押さ ...
シゼントウタ『耳』【楽器演奏の面白さに気付くきっかけになるかもしれない優れたバンドMV】
バンドのMVを作る時にメンバーの演奏シーンをどうするのかは大きなテーマ。いっそメンバーが全員出てこなくてモデルさんだけが登場するイメージビデオにするならともかく、メンバーが出るのなら演奏のみのメンバーだって出すべきだ。ボーカルだけが最 ...
Ducks『Lume』【この屋上はどこなんだろうか、手摺無い屋上での撮影は恐くなかったんだろうか】
どこかのビルの屋上で撮影されているMV。見る限り、そんなに広いスペースではなく、しかしかなりの高層の屋上。屋上には手摺や柵が見当たらないので、普通の人が上がることを想定された作りではない。エアコンの室外機が置かれているだけの場所なら、 ...
GRAPEVINE『すべてのありふれた光』
【優しく誰かの味方であるための音楽が誰もの光でなくていいように】
ありふれていても、余りに社会的に個体内の許容量を超えることがある。だからこその、単節と沈黙は金なのかもしれない。余剰は要らない。本当に、奇遇にもこのアルバムのプロデューサーたるホッピー神山が関わった『退屈の花』と同じレコード店で買った ...
anzu『ロンポワン』【ほとんどの人が超えられない一線を軽々と超えている音楽やセンス】
めっちゃ好き。アンニュイとかスタイリッシュとかいう言葉が全部陳腐になるほどにすべてが完成している気分。20年ほど前に原田知世がトーレヨハンソンをプロデューサーに迎えてスウェディッシュポップに傾倒していった結果生まれたアルバム『I co ...