The 1975『Give Yourself A Try』【Radioheadの「OK Computer」と比較されているらしく、それも驚きだ】
新譜が発売されたばかり。今回は先行シングルとなった曲を紹介したい。まず、このアルバムが傑作であることに間違いない。正直、その完成度には驚かされた。なんでも海外メディアの評では、Radioheadの「OK Computer」と比較されて ...
南壽あさ子『勿忘草の待つ丘』【スタンプ集めにこだわる有名人に親近感が湧くようになり】
スマホの位置情報ゲームで、小旅行しては条件クリアーメダルを集めている。同時に、人が訪れる場所に記念スタンプがあるのが気になって押し始めた。やがて、スタンプ集めを目的に熱くなったのが2018年のJR東日本『ガンダムスタンプラリー(65個 ...
Wanna-Gonna『それから』【自らの判断で必要最小限の音を生み出すことが出来る人たち】
堂々としたというか、落ち着いているというか。名曲だと思う。まだまだこれからのバンドの曲をつかまえて名曲という言葉は重すぎるのかもしれないが、10年後20年後に彼らがまだこのバンドとして音楽を続けていたなら、振り返ってあれが代表曲だった ...
上田正樹『悲しい色やね』
【生涯歌い続けるし歌い続けなければならないのだろう、大ヒット曲】
先日ふとつけたテレビに上田正樹が出てて、この曲を歌っていた。悲しい色やね。彼の最大のヒット曲だ。感情を込め過ぎるのか原曲の形はもはやほとんど留められていなくて、ある意味スゴかった。かつて淡谷のり子は「ヒット曲が出るとそれを一生歌い続け ...
時速36km『クソッタレ共に愛を』
【まだ俺になる前の俺たちが歌う、正しい手順についてのロックンロール】
時速36kmってどのくらいの速度なんだろうか。マラソン選手としてならぶっちぎりの世界最高新記録をだして今後300年は抜かれることがないスピードだが、モーターサイクルに乗るのであれば原チャリでさえ速度制限にひっかからない程度でしかない。 ...
日食なつこ『white frost』
【雪の中の面白い構図の向こうに横たわる、音楽の力への儚い希望】
日食なつこがまた雪深い中でのMVをリリースした。ほぼ2年前にレビューしたログマロープでは雪降る中素手で鍵盤を叩いていた。岩手出身だから寒いのに強いのか、今回は雪原に横たわって歌っている。そんなに厚手の服ではないから、寒さというより冷た ...
Tahiti 80『Natural Reaction』【懐かしくもフレッシュな伝説的フレンチポップバンド】
タヒチと言えば、ゴーギャン。彼が描いた島の女たちの絵。私にとって、それが数少ないタヒチに関するイメージだった。それを2000年代初期に新たに塗り替えたのがThahiti 80だ。まあ、名前にタヒチってついているから、ってだけなのだが。 ...
大平伸正『アイシテル』【表現をやり続ける者の強い意志に支えられたアイシテル】
誰だろうこの白髪のシンガーはと思ったらghostnoteのボーカルの人だった。こんな人だったっけ、いつの間にそんなに歳とったんだろうか、それにしても暗い表情で歌っているな、どうしたんだろうかと思っていたら、曲の最後に若々しい(?)大平 ...
ズーカラデル『漂流劇団』【この曲のような立ち位置と強さとポップネス】
軽快なテンポで展開するポップミュージック。しかし歌われていることは結構シビアで沁みる。表面的にはそんなに売れないバンド人生に突入してどうやったらもっと良い状況に移行できるんだろうかという悩みを、彷徨う日々の中で吐露するようなもので、し ...
久保田利伸『So Beautiful』【各世代にある、そして僕にとっての歌が上手いシンガー】
各世代にとって歌が上手いシンガーというのがあって、ある世代にとってそれは平井堅だったりするだろうし、僕にとってはそれが久保田利伸だったりする。センスがいいとか時代の先端を行っているという価値は時代が進むにつれて陳腐になっていくことが多 ...