中津マオ『WEEKEND』【正統派シンガーの、サクセスストーリーへの険しい道】
鹿児島出身のシンガー。ムーディーな歌声とバックトラックの完成度は十二分なクオリティだといえる。こういうソロシンガーはたくさんいて、そういうソロシンガーばかりが出演するライブもかなり開催されている。そういう中から頭角を現していくというの ...
柴田聡子『ワンコロメーター』【まったく違った種類のスゴさをこの曲では見せている柴田聡子のスゴさ】
柴田聡子あいかわらずスゴい。musiplでのレビューは4年ぶりだけれどもその間に詩人としても賞とって文芸誌で連載とかし始めて、ますます何の人なのかよくわからなくなってて。ミュージシャンとか歌手とか詩人とかじゃなくて、要するに才能人なの ...
How To Dress Well『Body Fat』【その名前で、パジャマ着てくるのかよ】
受験で覚えるイディオム感があるのは、「how to」部分のせいなのだろう。こんなアーティスト名だが、本名はTom Krellだ。だからなんだ、って話だが、Tom Krellだ。以前、ライブで彼を見たときは、パジャマみたいな恰好でステー ...
Lucky Kilimanjaro『ひとりの夜を抜け』【もう一息の背中を押してくれるカラフルなポップネス】
ほぼ1年前にレビューしたLucky Kilimanjaro。その時の曲はポップに純化したミュージック9割以上という印象だったが、この曲では歌詞にかなりの重点を置いた作品に仕上がっていてちょっと驚いた。昨日のレビューでは音楽は時代を反映 ...
ニトロデイ『ジェット』
【善くも悪くも時代を反映した切れ者ロックバンド】
善くも悪くも音楽は時代を反映する。駅が夜の1時でもうどこへも行かれやしないなんていうのは30年前のバブルまっさかりの時代に歌われたのだろうか。30年前なら尾崎豊がどこへ行きたいともなくバイクを盗んで走らせたのだ。それが善いことだとか、 ...
阿部真央『変わりたい唄』【君が決めれば、世界は必ずその通り】
阿部真央も来年でもう10周年なのか。デビューアルバム『ふりぃ』が衝撃的で、なんだこの全方位反発ガールはと思った。何がそんなに不満なんだと不思議になるほど不満が詰まっていた。本当は不満などなくコンセプトで不満を演じていたのであれば、それ ...
吉澤嘉代子『女優』【こういう見方をすれば人を応援することが出来るのかという気付き】
吉澤嘉代子はメジャーデビューして一体どうしてしまったんだろうと思ってしばらく。昨年の『残ってる』では本来の良さに回帰してきたと感じてレビューもしてみたが、『ミューズ』でさらに洗練され、この『女優』ではまさに一皮も二皮もむけ、その音楽が ...
優河『さよならの声』【独自性を追求して、打ち出して、石橋凌など知らないファンを獲得していって】
二世タレントというのは否が応でも親との比較をされてしまうし、親が偉大であればそれだけ比較に悩むことになる。だったら親と同じ道など歩まねばよかろうにと思ったりするが、じゃあタレントだけが親と同じ道を歩むのかというとそんなことはない。東京 ...
twenty one pilots『My Blood』
【海外人気との落差を感じさせるアーティスト、激しさの中に抜群のメロディセンス】
彼らもまた、海外人気との落差を感じさせるアーティスト、と言えるかもしれない。2013年、リキッドルームでのライブは、チケットもそこそこ余っていた。無理やり作ったような関係者用スペースもあった、と記憶している。けれど、ライブはすさまじか ...
タマ伸也『OH!BABY!愛しあってるかい?』【ある人はニヤリとし、ある人は怒りが湧き、ある人は忘れかけた何かを思い出した】
全ては誰かの影響下のロックンロール、どこまで心酔し相続しているか。では、ラトルズは相続なのか泥棒なのか。タマ伸也からオノヨーコのTwitterに送った「ジョン・レノンさんの新曲作りました」に返信はなかったという。さて、「忌野清志郎さん ...