さめざめ『コンドームをつけないこの勇気を愛してよ』
【人は、宇宙世紀に、誤解なくお互いを分かり合えるのでしょうか】
小さな頃読んだ藤子不二雄の漫画で、テレパシーの超能力を手に入れた主人公が一人二人相手に「僕は心が読めるんだ」と悦に浸っているうちに、世の中の人たちのすべての声が脳に直接聞こえてきて、狂ってしまうというのがリアリティあったのだけど。今や ...
Snail Mail『Heat Wave』【ロックは死んだと言われるようなアメリカから、若いギターロックの新しい風が吹き始める】
カタツムリ郵便、ってものすごく遅いんだろうな。しかも稼働するのは梅雨の時期限定。悲しいかな、手紙を送り届ける前に夏が来てしまう。そんなどこか童謡めいたイメージが浮かんでしまったのだが、弱冠19歳ということに、どうしても触れなくてはなら ...
Fancy Girl Cinema『Sunday』【あれ、英語詞の曲だと思っていたら全然違っていたよ】
日本人のバンドにとって英語詞ってどうなんだろうというのは個人的な結論の出ない永遠のテーマなのだが、それは、なぜ英語で歌わなきゃいけないんだそれ、というようなテイストの英語でしかないケースがあまりにも多いからなんだろうと思う。昨今は日本 ...
プピリットパロ『p.s.』【迫力あるし心地良い男女混声ボーカルバンド】
抜けのいいツインボーカルがとても心地良い。男女混声ボーカルの場合、どちらかが主でどちらかが添えもの的なバランスのバンドがけっこう多くて、それは男女の声量の違いだったり、戦略上女性ボーカルを前面に押し出していきたいという思惑などから自然 ...
the peggies『サマラブ超特急』
【この「別にどうでもいいわ〜」感がとてもいい】
ガールズバンドというものはやはり注目すべきだとずっと思ってて、いやそれ別にガールズじゃなくても性別関係なく注目すべきじゃんというのは正論だけれども、まあこのことを話し始めたらどこまで行っても終わらないのでまた別の機会にするとして。女性 ...
Laura day romance『lovers』【やる気があるのか無いのかわからないと、ヘンな言い方で最大級に褒めてみたい】
この力の抜け具合がとても心地良い。力の抜け具合といったって別に音が小さいとかではなくて、ウクレレ弾き語りみたいなものとも違って、サウンド自体はめちゃパワフル。イントロから入ってくる効果音的な英語の街頭トークからの、シタールかよと思っち ...
Blue Bird’s Claxon『青い春』【奇跡的なバランスを実現した、理想的な爆音激音を鳴らすバンド】
激音。この動画も他の動画と較べて音圧強いし、そういうことだけでも激音になったりはしているんだけれども、それだけじゃないというか、この曲を構成しているいくつものパーツが激音につながっているようだ。ベースの粒がそろってサウンドの中央で「絶 ...
Yonatan Gat『Cue the Machines』【このごちゃごちゃした最高な音楽を堪能あれ】
元々、イスラエルのオルタナかつサイケなバンドのギタリストだったらしい。その前提を踏まえると、民俗的な歌声、ほとばしるようなギタープレイ、たたみかける曲展開、という特徴が納得できる。さらにサーフロック、ガレージ的要素なんかも加わり、噛み ...
青木まりこ現象『レジの唄』【音楽史上最高に断トツに無駄で素敵なフレーズとそれにつぎ込まれる超絶技巧】
このやる気があるのか無いのかよくわからないテンションで進む、いや突き進む。演奏はサウンドはプログレというか、いやそんなことを言うとすべてのプログレバンドを敵にまわしそうだけれども、サウンドだけを聴いていれば意外と超絶技巧。その技巧をこ ...
O’s-age『移ろう季節に花束を』
【楽曲の中で起こっている変化や展開に意識を向けて聴いてみる】
CMなどでサビだけを聴かされ、とても良いので1曲通して聴いたらサビ以外が全然ダメでガッカリするということがよくある。サビとそれ以外の部分がまったく別の曲のようで分離しているというのがその大きな理由なのだが、そういうことはどうして起こる ...