Django Django『Surface to Air (ft. Self Esteem)』【すっきりした飲み口の“ごった煮スープ”のような曲】
紹介するのが遅れてしまったが、彼らの3作目が1月に発売された。知性的でユーモラスなポップセンス、その多彩なアレンジは健在。生音と電子音を混ぜたリズムに、さまざまな音楽的ルーツも交え、まさに洗練された仕上がりとなっている。ドラマーであり ...
yound『ぼくらはゆく』
【音楽を「良いな」と思えばジャンル関係なく自分の引き出しに入れて大切にすればいいのだ】
オルタナティブとかシティポップとか、なんとなく解るなあ的な言葉がジャンルとして使われたりするし、そういうのは見知らぬリスナーと無名の音楽の橋渡しとして重要なんだけど、実際に暖簾をくぐって音楽に接したら、もうそんなことはどうでもいい。接 ...
アカシック『いちかばちかちゃん』【おもしろいもの、好きなものがありすぎて、消費する時間だけがただ足りない】
「めちゃイケ」終わっちゃったね。2018年頭から最終回までは、武田真治のラジオ番組で語られる公式の様な予告を知りつつ見るのが面白かった。光浦靖子がサックス持ってて吹けるとか、濱口優がサックス持ってて吹けるとか、そういうサブ情報も。ビジ ...
Superfly『How Do I Survive?』
【こういう攻めた曲こそカッコいいシンガーだし、そういうのがカッコいい人はあんまりいないんだ】
Superflyが出てきた時にはよく聴いたなあ。でもテレビにあまり出ないアーチストの活動はいつしか日常から薄れていく。手元にCDがあればついつい聴いたりする機会も起こるけどネット上でいくら聴き放題だといっても、部屋の片隅にあるというの ...
odol『時間と距離と僕らの旅』【人気のない場所での静かな生活を望むがそれはどこにあるの】
様ざまな天変地異や艱難辛苦が続く2010年代では、もう地平線の向こうの庶事を想像するのが難しくなったと思う。想像するというよりあえての、知らない振りをした方が楽で、諸問題は属性のみならず、個々内に放り出されて、レディオヘッドの「No ...
GreenWorld『タイムリミット』
【バンドサウンドへの貢献に徹しているギターのなんという素晴らしさ】
バンドっぽいなあ。バンドサウンドって楽しいよなあ。そういう気分を久しぶりに味わえる感じ。いや、バンドは楽しいしどんなバンドを見ても楽しいんだけれども、なんか最近は「自分たちは○○バンドです」っていうようなアピールばかりが前面に出てる人 ...
SOB X RBE『Carpoolin’』【この活きの良さ! 是非味わってみてや!】
この活きの良さ! 是非味わってみてや! などと魚市場的な物言いから始めてみたが、彼らの怒涛の勢いを誰にも止めることはできない。この疾走感。キャッチーなサウンドに重なる、勢いに乗ったラップ。前のめり感がありつつも、バランスの取られた推進 ...
アースバウンド『スーパースターになりたい』【すごいベタなんだけど、全然悪いゾワゾワがしない良曲】
めっちゃベタ。ベタな曲って聴いててゾワゾワするものなのだけど、それが、この曲にはない。スーッと受け入れられる。何故なんだろう。なぜそういうゾワゾワが無いんだろう。そんなベタなことは誰でも考えているんだよ、過去に何人も同じこと言ってるん ...
快適な暮らし『独りで歩く午後』
【ラララのハミングだけでこれほどに心地良くさせてくれるバンドはなかなかいない】
冒頭のハミングコーラスだけで引き込まれる。快適な暮らしというバンド名でも引き込まれる。快適な暮らしという割にはハミングコーラスの最後のメロディラインがとても不安を呼び起こすようなもので、一旦引き込まれた気持ちがつかまれる。その後の展開 ...
KAN『長ぐつ』【ここまでストレートにポップに“愛してるを歌える”アーティストはなかなかいない】
以前に、このmusipl編集長の大島氏がKANについて取り上げていた。そのときは『50年後も』だったが、彼は『愛は勝つ』以前と以降で変わったのではなく、以降で自身の音楽への向き合い方が変わり、その後もずっと仏留学や模索を経て来ている珍 ...