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松崎ナオ
『川べりの家』
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　ドキュメント72hoursという番組で、中古レコード屋の72時間をやっていて、面白く観た。若い人も、老いた人も、音楽に人生を投影していて、ああ、音楽はそういう染み込み方をすることが出来るものだよなあとあらためて思った。72時間のドキュメントが終わり、エンディングテーマが流れてきた。おお、これは良い曲じゃないか、なんという人のなんという曲なのだろう。NHKは意外に知られざる才能をピックアップするからなあと、ググってみた。松崎ナオだった。彼女のCDは僕の家のCDラックにある。僕が買ったものではなく、奥さんが独身の頃に買ったものだ。夫婦でお互いのCDを聴くということは、それを避けているわけではまったくないけど、持っている数が多すぎて、全部はもちろん、2割ほども聴けてはいない。松崎ナオのCDもそういう聴けていない盤のひとつ。調べてみると、2006年10月の同番組開始当初からこの曲がエンディングテーマだという。約10年流されていて、やっと気づくということもある。だから「なんだよ今頃」と思う人もいるかもしれない。そんなわけなので、僕が松崎ナオについて何か語れるのかというとほぼ何もなくて、それでも、この曲いいよなと、そのくらいのことは言えるような気がする。音楽なんてそれでいいのだ。蘊蓄は音楽を鑑賞し理解する上でのふりかけのようなものにすぎず、そんなものが無くても、おいしいお米はそれだけでおいしいよと。
(2016.4.16) (レビュアー：大島栄二)
 

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