Jacklust『Where You Gonna Go?』
比屋定篤子『ナチュラル・ウーマン』
八神純子
『サマーインサマー』
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夏になると聴きたくなる歌というのがいくつかあるが、この曲も毎年聴きたくなる筆頭ソングだ。夏というのがただ暑いだけというのは間違いで、夕方近くになって陽が落ちるとスーッと陽射しの強さから解放され、でもそこかしこが日影になりつつも暖かい空気に包まれ火照った状態が持続する。その逃げ場の無い温度というのは、暑いという言葉だけで単純に表現されるものではない。しかしその逃げ場の無い温度も陽射しが伴わないだけホッとするなにかであり、夏祭りの夜に在る至福感というのはきっとそういう比較の中にだけ見出せる天国のような何かなのだろう。秋が近づけば温度は下がり、過ごしやすくなるものの暑さが去っていくことへの寂寥感も沸き起こってくる。この曲はサマーの中のサマーなわけで、強い陽射しで焼き尽くしたいなんて歌ってはいるものの、スローテンポなメロディからはどことなく陽射しから逃れた夏の至福と寂寥が同時に存在するのを感じさせてくれる。まだまだ続く暑い夏だけど、そんな至福感をどこかで発見しつつ名残惜しさを想って過ごせば、エアコンの冷気無しでも乗り越えられるのではないかと錯覚することも可能かもしれない。いや、エアコン入れるんだけれども。
(※2018.1.31時点で動画が削除されているのを確認しました。レビュー文面のみ残しておきます)
(2015.8.1)
(レビュアー:大島栄二)
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