Czecho No Republic
 
『テレパシー』
 情報解禁日にラジオで『テレパシー』のサウンドを聴いた時、なぜか頭の中に、ダンスとも呼べないUFO出現を願うような舞踏を突然演じだすカメラ目線の人が見えた。あと、ギターソロがカッコイー。
 MVを見ると、予感は当たっていた。2005年フジファブリック『銀河』、2014年フレデリック『オドループ』そのスミス監督によってかまされた数年越しのワープ体験。ドラマにしきれないメッセージを身体で擬音化したような……
 
  (レビュアー:北沢東京)  

 
『ファインデイ』
 せめて、音楽の中にはカラフルで鮮やかな夢を見たい、そんな人たちのロマンがどんどんとMVを膨らませてゆく。かのマイケル・ジャクソンの過剰なまでの製作費ともはや小さいナラティヴと思える「曲単位」を度外視した所作を想い出せば、早いように。このチェコ・ノー・リパブリックはこの10月にメジャー・デビューを果たしたが、スタイリッシュとローファイなMVの幅を行き交う。それは彼らのヴィジュアル・イメージと奏でる音そのままに、鮮やかさと儚さを止揚したまま……
 
  (レビュアー:松浦 達(まつうら さとる))