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大阪の地下鉄、御堂筋線。その停車駅についてひとつひとつツッコミを入れるという歌。面白い。しかしツッコミを入れられている駅や街について何か知ってるのかというと実はほとんど知らない。西田辺にシャープの本社があったとか知らんし、動物園前の壁にどんな絵を描いてあるのかとか見たこと無いし、大黒町がどんな風に怪しいのかなんてまったく想像できん。それなのに面白いのはいったい何なのか… (レビュアー:大島栄二) |
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「高橋優のメガネルックスがシンガーにとってプラスになるのかマイナスになるのかなんて下卑なことをついつい思って以来もう6年。現状から結論すれば、マイナスになんてまったくなりませんでした。それはやはり歌の良さが何より重要ということの証なのかもしれません。この人の歌を批判を恐れずに要約してしまうと、「自分に正直にあれ、そして正直であった結果負けたってそれは負けじゃない」ということでしょうか… (レビュアー:大島栄二) |
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3位 |
GRAPEVINE
『すべてのありふれた光』 |
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ありふれていても、余りに社会的に個体内の許容量を超えることがある。だからこその、単節と沈黙は金なのかもしれない。余剰は要らない。本当に、奇遇にもこのアルバムのプロデューサーたるホッピー神山が関わった『退屈の花』と同じレコード店で買った。98年の5月の新星堂、店舗のサイズなどは変わっていたが、基本、同じ場所で。彼らにとってのメジャーとしてのフル・アルバムで、すでにラジオやライヴで… (レビュアー:松浦 達) |
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電気グルーヴという日本的ながら、どこまでもエトランゼな存在。ジョイ・ディヴィジョン、ニューオーダー、レイヴ・カルチャーとの共振、同時に、日本内でのポジショニングでは「箍が外れた」ものより、ディスコ、日本語の妙が求められる磁場でのディレンマもあり、ラブ・パレードの先に咲いたのは桃源郷だったのも今や遥か昔。… (レビュアー:松浦 達) |
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「徘徊タクシー」などの著作や、SNSでの目立った発言で知られる坂口恭平が、気がついたら歌を歌っていた。聴いてみた。なんてことは無い普通の歌だ。でもそのなんてこと無い普通の歌が意外にもとても新鮮に聴こえてきた。今人前で歌を歌う人がこんなにも普通の歌を普通に歌うということがあるだろうか。これは本来ミュージシャンでもない人が歌うからそうなるのかもしれない。そんな普通の歌は… (レビュアー:大島栄二) |
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6位 |
MaRS VIOLET LOVE
『50%』 |
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カッコイイ。こういうの好き。ギターとドラムのインストバンド。ギターが唸りながら歌っているように聴こえる。最近はインストバンドも増えてきて、それぞれ個性的な音楽を奏でているんだけれども、歌好きな人としてはやっぱり歌が欲しいよねと思ったりする。でもバンドアンサンブルの音楽には歌は無いんだ。だから悪いわけじゃないけど、良い悪いは別にしてほとんどのインストには歌は無い。当たり前だけど… (レビュアー:大島栄二) |
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7位 |
MONKEY MAJIK × 岡崎体育
『留学生』 |
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異色の組み合わせはNHK朝ドラ『まんぷく』で、主人公を逮捕した進駐軍のMP役で共演した3人ということで。ドラマのことも話題になったが、やはり彼らの主戦場は音楽だなというのを遺憾なく発揮したこの曲MV、めっちゃイイ。日本語詞を英語風に歌うといえば桑田佳祐が真っ先に思い浮かぶが、これはもう桑田さんを超えたと言っていいのではないだろうか。異論はあっても断言するよオレ。歌詞が底抜けにコントみたいで… (レビュアー:大島栄二) |
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ドラマ「日本ボロ宿紀行」を見てます。昭和歌謡の一発屋が、当時のヒット曲のCDを背負って再起。おじさん歌手と美人若手マネージャーの二人が地方営業ドサ回り。温泉街で歌いつつ、おカネがないのでボロ宿に泊まると、そこにエピソードがある。だが、CDはあまり売れないというループ。若いマネージャーが枯れ専で、壁のシミや階段の軋み、古い看板に身悶えする様子を見守りつつ、セットではなく現存する… (レビュアー:北沢東京) |
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「お前が好きだ」や「俺は行くぜ!」しか言ってない詞で成立している、音楽的魔法に満ちた曲が好きだ。単純な歌詞は、欲望に対しての動きがスローモーションであるほど成立がむずかしい。パンチ力の言葉「俺についてこい」よりも「Call Me(私を呼んで)」に浸透圧を持たせる旋律、編曲、歌声。電気グルーヴの初期代表曲『富士山』は「高いぞ富士山」しか言っていないのだが、噴火を匂わず起爆スピード感に加え… (レビュアー:北沢東京) |
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10位 |
Nabowa
『PARK ON MARS [AFTERNOON]』 |
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誰かとの対話下で沈黙の間に天使が通るという表現があれば、その気まずさをしてカップなりグラスの破擦音を鳴らすなんてのも今はあるかもしれないが、結成15周年を迎えるNabowaのカムバックのリードは「Park On Mars」で、また、フリーでダウンロードできるヴァージョンも言うことがないほど良い。インストゥルメンタルで魅せるバンドやジャム・セッションからの派生で独特のグルーヴを生むグループが増えて… (レビュアー:松浦 達) |
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黙っていても時間は過ぎ、その日はすぐにやって来る。別れの日だ。それは各々が次に進む晴れやかな日で、そのことは誰もが祝われるべきこと。いつまでも同じでいていいはずはない。同じでいるというのは朽ちることでしかなく、だから、変わらなきゃいけないのだ。でも、変わるというのはちょっとせつない。なんとかして今の大切なものだけでも変わらずにいるわけにはいかないのだろうか。そんなことは誰しもが思うが… (レビュアー:大島栄二) |
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1位 中川家『地下鉄御堂筋線ブルース』:中川家、強いですね。一度デイリーランクでランク外になった後からまた復活して延々とアクセスしていただきました。SNSではないところからのアクセス増なのでどういう理由なのかはよくわかりませんけれど、ロックよりもブルースの時代なのかなとさえ思っちゃうくらいの人気でした。
2位 高橋優『素晴らしき日常』:過去レビューからのランクイン。最初に公開した2017年10月のマンスリーランクでは1位で、2位にトリプルスコアの断トツだったとかで、今回はそこまでじゃなかったけれども、過去レビューにこういうアクセスの集まり方は、本当に高橋優大人気なんだなあというのをあらためて思い知らされました。有名でもランキングにはほとんどかすりもしないアーチストもいて、そういう人の人気って本物なんだろうかと首を傾げることもあるんですが、高橋優の場合は本物だと心の底から確信できます。
3位 GRAPEVINE『すべてのありふれた光』:GRAPEVINEは新曲のレビューで3位にランクイン。彼らも本当に人気あるなあと感心します。
4位 電気グルーヴ『いちご娘はひとりっ子』:そういえばピエール瀧が保釈されましたね。保釈前に起訴されて、所属事務所を解雇になって。過去作品の販売もすべて停止、当然公開されている動画も削除で、このレビューのMVも今ではもう見られません。そういうの、どうなんですかね。石野卓球はどうすればいいんですかね。musiplでは現時点でレビューを削除したりなんてしませんが、もしレコード会社から削除要請とかされたらどうしたらいいんですかね。そもそももう解雇されているのだとしたら、所属事務所もレーベルも削除要請とか出来る立場じゃないでしょうから、どうなんでしょうね。とにかく、法的な裁きを受けて、判決を受けて反省とか受刑とかした上で、ピエールさん頑張ってくださいね。
7位 MONKEY MAJIK × 岡崎体育『留学生』:先月は別の曲で次点に入った岡崎体育。今月はこの曲で7位にランクイン。個人的にはこの曲めっちゃ好きなんですけれど、そして朝ドラと連動した話題だったんですけれど、ランキングでは7位というのが、岡崎体育の現時点での評価というかポジションというか、そんな感じを持ちました。そして、その辺りのポジションというのが、岡崎体育らしいなあと、これ以上上がったり下がったりすることなく音楽業界を泳いでいってください。
8位 桜庭龍二『旅人』:北沢東京さんのレビューでみたら、なんともと男闘呼組の人じゃないですか。いろんな仕事してるなあ、ジャニーズも幅広いなあと思ってググったら、もうジャニーズではないんですね。そしてお子さんが6人いらっしゃるんですね。この少子化の時代に本当に立派。そして6人を育てるためには元アイドルとしての栄光なんかにこだわってる場合じゃないですよねと、本当に感動します。尊敬します。
次点 コレサワ『パープル』:この春に息子が保育園を卒園して、お友だちとも別れの時。親として胸がキュッとなりました。小さな人たちがどう思ってるのかはよく判らないんですけれど。で、どうしても別れの曲に意識が向き、行き着いたのがこの曲でした。今シーズンの別れの曲としてダントツの1位だったと思います。とはいえ、3月に別れを経験する人は全体のほんの数%でしょうし、そんなに多くの支持を得られるのかというとそうではなかったのかもしれません。でも良い歌ですから、皆さん聴いてみてくださいね。
今月は最新レビューも過去レビューも入り交じり、いろんな担当レビュアーの記事も入り交じり、バラエティ感あるマンスリーランキングだったように思います。こういうの、嬉しいなあと思います。来月以降も皆さんよろしくお願いしま〜す。
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(大島栄二) |
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