Shiggy Jr.、解散ですか。最初にレビューしたのが2014年で、もう5年半も前のこと。当時はまだインディーズで、それどこの和室よというような誰かの部屋で撮影された手作り感満載のMVで、でもめっちゃキュートでポップだった。その半年後くらいには感度の高そうな人たちの間で話題になって、あっという間にメジャーデビューして。musiplがなにかをしたわけではまったく無いけれど、なんか発掘したぞ的な嬉しい気持ちはありました。バンドだから盛上がりたいのは当たり前で、メジャーデビューすれば細かな事務作業的なことからは解放されてひたすら制作とパフォーマンスに専念すればいいと思うのは普通だけれど、実際にはインディーの頃には想像もしなかった雑事に時間も神経も奪われるもの。それでも成功するバンドは成功するし、解散に至るバンドは解散するし、まあいろいろです。メジャーデビューした後の作風は多少迷走気味になった印象もあるし、角が取れたなあという印象もあって、いや、キュートなポップに角は要らんでしょうよという指摘はもっともだと思うけれど、池田智子の個性的なボーカルをどう位置づけるのかということでいえば、もっと角を尖らせていった方が良かったのではないかなあと勝手に思う次第。いや、そんなのは身近にいるスタッフもメンバー自身も散々考えて考えて考え抜いた結果、今の音楽があるんだということはもちろんなんだけれど。
まあいずれにしても解散です。ビクターでデビューして以降、ほとんどのMVはショートバージョンでしか公開されてなくて。musiplではレビューすることを躊躇してました。でも解散なので、いいでしょう。ショートバージョンのMVをご覧ください。解散ライブは今晩の赤坂ブリッツ。そういえば最初にレビューしたのは『Saturday night to Sunday morning』という曲で、土曜の夜から夜通しパーティーで盛上がろうという内容のポップミュージックだった。夜通しということを表現するために池田智子は安っぽいパジャマを着てダンスしていましたね。解散ライブは彼らにとっても最後のサタデーナイトパーティになるんでしょう。ファンの皆さんもバンドメンバーも、精一杯楽しんでください。