BARBEE BOYS『なんだったんだ?7DAYS』 Next Plus Songフレンズ『常夏ヴァカンス』

ソウルズ
『Step By Step』

LINEで送る
 演奏シーンとボウリングが交互に映し出されるビデオ。シンプルな幸せが画面全体から滲み出てくる。ボウリングってなんでこんなに幸せな気分になるんだろう。え、そんな風に思えないって? まあいろいろな感覚の人がいるわけで、僕は幸せな気分になるんです。ボウリング場の、専用シューズを履いて球を置いてあるラックの横を通り抜ける。それだけで非日常への結界を超えたような気分になる。待ってる時の椅子エリアが控え室だとすれば、球を投げる場所はまるでステージだ。ステージに上がって、球を投げる。真っ直ぐ投げるのは意外と難しいし、カーブを掛けるのはもっと難しい。でも、別にいいんだよ。ガーターだって誰が怒るわけじゃなし。シュッと投げるヤツ、ガタンゴトンとぎこちないヤツ。いろいろいるし、下手でもまぐれでストライクはある。控え室にいるのはみんな仲間だ。仲間と楽しくひとときを過ごす。ボウリングってそんなゲームだ。そんなボウリングのシーンが延々と続くなんてMVは見たこと無いよ。そういうMVを見て、ああ、バンドというのもそれと同じなんじゃないかという気がしてくる。バンドは音楽が好きな仲間が集まってただ音を出す。上手い方がいいけど、ちょっとくらい音を外したって楽しけりゃいいのさ。そこから有名になろうとか成功しようとか思い始めると苦しくなるけれど、仲間と集まって楽しくやろうというバンド活動は、それだけで人生の奇跡のような瞬間だ。そんな幸せな気分にさせてくれるこの曲で、心が雨模様の月曜日に憂鬱な想いを感じつつ次の休日を待ちわびると。なんかいいな。そういえば僕ももう長いことボウリングに行っていないよ。それはボウリングを一緒にする仲間が徐々にそれぞれの生活を持ち、集まることが難しくなった結果の現在なのだろう。また誰かをさそってボウリングに行くかな。そういうのを考えるだけで、またなんか幸せな気分になれるよ。
(2018.7.23) (レビュアー:大島栄二)
 


  ARTIST INFOMATION →
             
 


 
 このレビューは、公開されている音源や映像を当サイトが独自に視聴し作成しているものです。アーチストの確認を受けているものではありませんので、予めご了承ください。万一アーチスト本人がご覧になり、表現などについて問題があると思われる場合は、当サイトインフォメーション宛てにメールをいただければ、修正及び削除など対応いたします。