わたしのようなミーハーリスナーでもWarpという老舗レーベルの名前は知っていて、なじみもある。そんなWarpの重鎮、Nightmares On Waxがすばらしい曲を引っ提げ、ニューアルバムをリリースした。なんだ、この大人な雰囲気は。洗練されているし、寛容さと温かみもある。こちらが身構えていても、やさしく受け入れてくれるような「器」の大きさを感じさせる。曲に対して言うのもなんだけど、すごく頼りがいがありそう。これだけのキャリアがありながらも、新鮮さに満ちていて、刺激的な一曲だ。ヒップホップもソウルもジャズの香りも、しっかり匂わせる豊穣かつ贅沢極まりない4分間に、ときめかずにいられない。夜の深まった時間、ふかふかのソファに身体をあずけ、ブランデーでも飲みながら、心ゆくまで大人の雰囲気を味わいつくしたい。大人感ゼロ人間なわたしは、このような貧弱な大人イメージしかわいてこないのだけども、この曲を聴きまくり、是非ともあやかりたいものだ。