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Wavves
『Million Enemies』

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 へろへろで騒々しく、甘酸っぱいくらいにポップ。それがWavvesの真骨頂である。そのローファイ的溌剌さは、いつだってこちらの気持ちを若返らせるような(そう言う時点で若くないわけだが)エネルギーがある。そんな彼らの新作が発売されるということで楽しみにしていたのだが、挨拶代わりに届いたこのPVに結構な衝撃を受けている。なんだこの時代錯誤な様相は。こんなバンドだったかしら。思わず私はi-tunesに入っているWavvesの曲を確認してみた。いや、どうも記憶違いではないようだ。違和感は古臭い映像のせいなのだろうか。そう思いつつPVを見直していると、ミドルテンポの曲調にも段々と慣れてくる。これが妙にはまってくるのだ。元々の彼らの特徴である、勢い任せのポップなロックでは、もちろん「楽しさ」は伝わってくる。だが、この曲においても彼ら自身が心から楽しんでいるのがわかる。それにつられてこちらの気分が盛り上がると共に、色褪せない若さは胸を打つ。
(2017.5.24) (レビュアー:夜鍋太郎)
 


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