Aiming For Enrike『Newspeak』 Next Plus Song藤岡みなみ&ザ・モローンズ『どうすりゃいいぜ』

メメタァ
『ハイライト』

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 メガネボーカル西沢くんが真摯なまなざしでカメラを見据えるそのショットに、僕は平成の大江千里というキャッチフレーズを付けそうになる。黒ブチのセルフレームが流行するのは一定のサイクルで繰り返されるのか、大江千里が登場した昭和最後の頃というのはDr.スランプのアラレちゃんが大人気だった時代で、セルフレームが流行していたことは事実だけれども、それでも大江千里のメガネ顔がポップミュージックのスターダムにのし上がることには一定の違和感があった。しかしながら圧倒的な楽曲のセンスがファンを拡大させ、スタジアムクラスのライブも即完売というような笑っちゃう現象があったことを、このメメタァを見ていると思い出す。音楽とアーチストのルックスには本来関係などないはずなんだけれども、それでもやはりイケメンや美女が売れやすいというのも否定しきれない。そんな中メガネ男子が堂々と歌っているMVを見ると、頑張れよオイとついつい声をかけたくなってしまうよ。このハイライトという曲も、とても良い。「君がッ 泣くまで 歌うのをやめないッ!」というキャッチフレーズがHPには載っていて、それは一体どういうことなんだろうと考えてみるけれどその意味がなかなか理解できない。2009年に結成した彼らが2017年にどうやら初の全国流通CDをリリースしたようで、今や全国流通という言葉にどのくらいの意味があるんだろうかという気もしないではないけれど、全体的に猪突猛進、直球一本やりというような印象のサウンドとは裏腹に、彼らの歩みは不器用であり、着実でもあり。早くブレイクしてくれないと泣いちゃうぞというファンの声に対する彼らの答えなんだろうか、そのキャッチフレーズは。それはともかく、良い曲だぞ。今日も僕じゃなきゃ歌えない歌をずっと探しているのはいいけど、多分これがその歌だから、自信を持ってドドーンとブレイクしていってください。
(2017.3.23) (レビュアー:大島栄二)
 


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