柴咲コウ『かたちあるもの』
Tempalay『LOVE MY CAR』
MARQUEE BEACH CLUB
『eye』
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このいきなりサビみたいなギアMAX。でもサビじゃない。というかもはやサビとかいう概念はあまり関係ないような気がする。冷静になって聴けば全楽器がリズム隊となってファンクなビートを奏でていて、それに全体が引っ張られるというか、うねりを作って押し出ていくというか。これをグルーヴという言葉で片付けるのは簡単だが、そんな簡単なものでも無いような気がする。全楽器がリズム隊となっているとさっき書いたが、ツインボーカルはそれとは対照的に極めて冷静な歌を披露している。温められた熱を冷ますような淡々とした歌が生み出す独特の温度感がこのバンドの特徴であるような気がする。ビデオでも燃やされる花と、それを無常に切り落とすハサミとが好対照で、それはまさにこの熱いサウンドと冷めた歌唱の対比のようで面白い。ネット上にはライブ情報やディスコグラフィーなどの「情報」はあるものの、個々のメンバーの人となりについてはほとんど見当たらず、この謎感もこの音楽が持っている温度的ギャップとシンクロするようで、ちょっと面白い。
(2016.10.10)
(レビュアー:大島栄二)
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