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鳴ル銅鑼
『独立宣言』

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 ちょっとずつ名前をどこかそこかで耳にしているバンドのことはやっぱり気になって、この人たちは人気あるんだろうかなどと思ってしまう。そういう音楽との対峙のしかたはどこか間違っていると思うんだけれども、音楽がショップのBGMとしてのみ耳に入ってくるのでなければ、やはりそういう視点から逃れるのは難しいと思う。この鳴ル銅鑼というバンドの曲はこれまでも何度も耳にして、そのたびにmusiplでレビューしようかどうかと悩んで結局見送ってきた。なんというか、このところ流行っているように思われる多くのロックバンドとの違いが見えにくかったというのがその理由。でも何度も目に入ってくるし耳に入ってくるし、だからある程度流行っている、もしくは流行らせようというプッシュを受けているのかのどちらかなのだろう。まあそれは僕にとってはどうでもいいことなので、単純に音で判断して、良いものは良い、良くないものは良くないと判断するだけ。で、この曲。あれ、鳴ル銅鑼はなかなか良いなと思わせてくれた。結構コワモテで攻撃的で、だからこれまでは取っ付きにくい印象があったのかもしれない。近年のビートが速くなっていくばかりのロックバンドにはわりとそういうハードな傾向があるようで、だからそういうバンドのひとつという感じだったのが、この曲ですこし「ああ、この曲(バンド)優しい感じじゃん」という印象に変わった。バンドを好きになるきっかけというのはやはり曲にあるわけで、ひとつ好きになれば他の曲もまた聴くし、一度好きになったら別の曲の聴き方もより真正面からになって、だから深く聴いて、それまで気付かなかった深いところの良さにも気付くことができるようになる。そういう経験を重ねて、リスナーとしての自分の音楽観というものも成長していくのだ。鳴ル銅鑼はこの曲でこれまで微妙な距離を持っていたリスナーを身近に惹き付けていくことになるのだろうか。
(2016.10.3) (レビュアー:大島栄二)
 


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