パクチーズ『君の好きな花』
Teenage Fanclub『I'm In Love』
Atelieddy
『蟻とエディ』
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バンドって何だろうと考えてしまうことがある。ほとんどの場合は、ああ、ただ耳障りのいい音を鳴らしているなという感想しか思い浮かばなくて、それはそれで十分に価値として認められるべきひとつのクオリティだから否定するつもりなど更々無いのだけれど、それだけで日々が過ぎていくのだとしたらとても退屈だろうなと思う。だが時々、本当に稀に「バンドって何だろう」と考えさせられてしまう、突きつけられているような曲に出会うことがある。この人たちはどうしてこんな表現をするんだろう、何のためにこういう表現をするんだろう。金のため? 地位や名声のため? ただの自己満足のため? 考えても考えてもまともな答えに辿り着かず、5分程度の曲は終わってしまう。でもそんな常識的な考えの範疇などに収まらない熱のようなものがロックであり、それを表現するのがバンドなんだろうと形ばかりの納得をして、また答えの出ない問いに答えを出そうとして曲をもう一度鳴らそうとする。そうやっていつまでもいつまでも飽くことなく繰り返すことができるのが、本物のバンドであり曲なのではないかと思う。おいおいそんなに買いかぶるなよと言われそうだが、そういうバンドは稀に存在しているし、彼らはそういうバンドなんじゃないかと僕の直感が告げている。ギターボーカルとドラムの2ピースという一般的ではない構成でありながらもフル構成のバンドに負けないサウンドを出している。いや、音の大きさや音色の数なんて問題じゃないよねということを出音で証明している。バンドサウンドの勝負所はサウンドではないんだというアイロニカルなことを示しているかのようで興味深い。数年前には欧米を転々とライブ活動をしていたそうだが、今は日本国内で演奏している様子。一度生で見てみたいバンドである。
(※2018.1.31時点で動画が削除されているのを確認しました。レビュー文面のみ残しておきます)
(2016.9.20)
(レビュアー:大島栄二)
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