ジオラマラジオ『コンクリート』
松崎ナオ『川べりの家』
never young beach
『あまり行かない喫茶店で』
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昨年くらいから話題のバンドで、このビデオも公開当時に見たのだけれども、気がついてみたら再生回数もドバンと増えててびっくりした。全編幸せに満ちているイメージのこういう音楽はどこから出てくるんだろうと思っていたら、インタビューなどを見るとボーカルの人のいろいろなポリシーがあったことがわかる。そういうポリシーが歌詞に出てくるのならわかりやすいのだけれども、幸せな感じがサウンドやメロディにも満ちているというのが興味深い。このビデオは冒頭曲に入るまで10秒かかるのだが、イントロとしてギターのジャガジャーンがたった1小節あるだけで歌に入っていくし、そこからサビまではたった8小節。このテンポよく佳境に突入していくさまはけっしてのんびりではない。イントロで50秒、AメロBメロと延々繰り返していくようなタイプの曲のもどかしさとは対極をいく小気味良さ。そんなテンポ感ある小気味良さの曲が、全体的にのんびりほのぼのゆったり感をもっているというのがなんとも面白いところだなあと思う。春から夏に掛けて、暖かくなった町や田舎を陽気に誘われるように散策するときにピッタリ。のんびりと散歩しているつもりで実際にはしゃかしゃかテンポ良く歩いてみたい、そんな気にさせる曲だなあ。
(2016.4.15)
(レビュアー:大島栄二)
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