bonobos『THANK YOU FOR THE MUSIC』
UNICORN『人生は上々だ』
イソフラボン
『半熟トマト』
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音楽が売れなくなったといわれるが、それはすべて悪いことばかりだとは思っていない。売れることが比較的容易であれば、売れるためにどうしようということが先に立ち、創作行為を歪めるということが少なくなるからである。お金だけを目的に音楽をする人は激減するだろうし、それは結果的に音楽というもの、ミュージシャンというものへの信頼回復につながるのだろうと思う。無論、売れる=お金ではなく、売れる=リスナーに評価を受けるということでもあるので、良い音楽を作りたいという人は金銭的メリットに関係なくリスナーの耳を意識しながら研鑽する必要があるのだが。このイソフラボンというユニットは10年のキャリアを持ち、その活動歴の中で全国流通のCDをリリースしてはいない。この淡々とした活動で、多分いいのだ。紹介している曲はシャッフルするリズムの中、寂しげなトーンと明るく楽観的なトーンが混在し、ドラマ性が感じられる。一幅の絵を見るような面持ちである。この動画は2012年のライブ全体を記録したもので、8曲を聴くことができる。通して観ると幅広い曲調があることがわかる。こういう音楽ユニットが、特に金銭的な何かを追い求めることなく淡々と続けるのはとてもステキなことだ。こういう音楽がじわじわと増えていき、多くのリスナーに届くようになれば、セールスとは別の観点で、音楽はきっと良い未来につながっていくのではないかという気がしている。
(2016.4.1)
(レビュアー:大島栄二)
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