小松玲子『秘かな水瓶』
八神純子『サマーインサマー』
Jacklust
『Where You Gonna Go?』
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こういうのをハードコアというのだろうか。スクリーモ？まあそういうジャンル分けは細分化されてくとともに実は曖昧になってきてて、おそらくやっているバンドマンたちも自分たちは正確になんだと言い切ることは難しいだろう。それはともかく、このハードコアやスクリーモバンドというのは唸るような感じで歌（？）を吠えていることが多く、結果的にそのジャンルを愛してるという人以外にはなかなか伝わっていかない。というか伝わらない以前に聞き取れない。もしかすると愛している人も歌詞を聞き取れてはいないのではないのではないか。もっといえば、バンドだって内容のある歌詞なんて書いていないんではないかとさえ思う。そんな長年の僕の疑問というか偏見を見事に解消してくれたこのビデオ、素晴らしい。リリックビデオは最近盛んだが、ミドルテンポのポップソングで歌詞を表示したところでほとんど動きはなくて、歌詞をただ伝えるだけになってしまっていることが多く、その点でみても言葉がマシンガンのように叫ばれる曲のリリックビデオはその歌詞を普通に詰め込んだだけで激しいアクションのような見事なムービーになっている。これだけ文字を並べるだけでも大変だろうに、LIGHTは光るし、BURN INされたHELLは燃やされているし、遊び心も満載。面白い。バンドのビデオを作るときは絵素材を集めるのがけっこう大変で、ただ歌ったシーンを何カットか撮影しただけではたいして面白いものにはならない。だが、このビデオは背景にただの1枚写真が配されて、あとは文字がダダダダと展開するだけ。もうね、ビデオ制作の上でもとても参考になる。いや、作りませんけどね、面倒すぎるものコレ。で、結局歌詞の内容は頭に入ったのかというと、うん、それは聞かないでください。歌詞があるんだと気づいただけでも収穫だったということにしておきます。
(2015.7.31)
(レビュアー：大島栄二)
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