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ぽわん
『サイダーの泡、恋模様』
　鼻にかかるような声質、というのとはちょっと違うのだが声優っぽいような（これも違うね）キュートな声の歌。だがこのぽわんというバンドはアイドル的な要素を前面に押し出してどうこうという類いの人たちではない。此処に至るまでのビデオが結構飛び道具的な感じのものばかりで、そもそも全員セーラー服で登場したりしながらも全員が女性じゃないし。ということでここでの紹介は差し控え続けていたのだが、このビデオの飛び道具感のなさ。普通のバンドならばこれで当たり前なのだろうけれど、ぽわんでこれなら普通が飛び道具かもなという想いもちょっと湧いて来る。オッサン的な例えでいうなら、サザンオールスターズが『勝手にシンドバッド』でデビューして話題性を煽り、数曲目に『いとしのエリー』で心を鷲掴みみたいな。いやそれはちょっと言い過ぎだな。でも何にしても話題性を打ち出すというのは大切。特に今のようにバンド乱立でどこも頭角を現せない横並びの時代に、音楽で差がつかないならどこで付けるのかという悩みに明確な答えを出そうとしている、彼らの取り組みには注目したいと思っているのです。それにこの曲そのものがイイですしね。
(2014.12.18) (レビュアー：大島栄二)
 

   
         
 


 
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