庄司紗千『3センチの中央線』
Half time Old『Mr.パトリオット』
Disco Anti Napoleon
『Superhero』
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受け手の一部からしましたら、レトロスペクティヴだとしましても、ポスト・インターネット経由の強度を持った音楽の多くが変名やプロジェクトとして、日々刻刻、世界中で更新されます中、フランスはナントを拠点にします新鋭の4人組の彼らの音はほんの少し、先へ向けました航行を感じさせます。何かしら、いつかのマッドチェスターの名残と、ニューレイヴの際のステンカラーを想起しますような映像美まで、ややキッチュなセンスで架橋しているというのはオマージュという概念だけで済まないでしょう。オマージュ的な何かをメタに捧げることにより、今を担保できます余波が見込めるからでもあります。
しかし、途程から重ねられるシンセ・サウンドと渦巻くようなスペーシーなグルーヴは身体性に訴えかけられる何かがあります。バンド名もいかにもですが(直訳しますと、ナポレオンに反抗してのディスコ!)、フレンチ・カルチャーの貪欲さは、歴史的な文脈にいかにも従順さの閾を備えながらも、こうして断片化・裁断し、時代考証の追尾できる線を曖昧にしてしまいます、ぼやけた音響工作の巧みさも唸らされます。音楽は現実と対比事象でもなく、写し鏡でもなく、ひとつのこれからの時代においての生成過程におきます実験と、表現の再整備行為なのでは、と想いも致します。
(2014.12.2)
(レビュアー:松浦 達(まつうら さとる))
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