0.8秒と衝撃。『ARISHIMA MACHINE GUN///』
ポラリスカブ『君に歌う物語』
TROTRAD
『Call my Name』
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ポップスを奏でるバンドも演奏や歌唱にはそれなりに力が必要で、だからついつい力が入ってしまうのは当然のこと。そうして力を入れてパワフルにしてもなお軽くてフワフワしたテイストを醸し出すのがポップスの魔法だと思うのだが、このTROTRADのサウンドは歌も含めてとてもいい感じで力が抜けていて、そんな表現手法があったのかと驚くと同時に、聴いていて簡単に身を委ねたくなってしまう。akitanさんの歌は演奏に対して半歩ほど遅れて入ってきていて、普通なら肩すかしを食ったように「オイオイ」という気分になりそうなのに、まったくそうはならずに、むしろこの石をひとつひとつ置きに行くような歌唱のテイストの面白さ心地良さを教えてくれる。近年はシティポップスのバンドがたくさん出て来てて、そこそこしのぎを削る争いになりつつあるけれども、そういうものとも無縁でポップなこういうサウンドこそが、ポップスの神髄のような気がした。
(2014.10.1)
(レビュアー:大島栄二)
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