ナードマグネット『ウェンズデイ』
みるきーうぇい『カセットテープとカッターナイフ』
little phrase
『Time is golden』
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四季の狭間、要はあるひとつの季節の終わりを感じるときは物憂さと寂しさが付き纏う。暑さと大雨などで定まらなかった今夏などでも、蝉の声が減ってきて、朝の思わぬ涼しさに終わり的な何かに鋭敏になる。音楽もギラギラしたものよりも、こういった涼やかな反復と電子音の行き交う中に、たおやかに一陣の風に夏の名残と秋の気配、朝に近づく夜の帳の曖昧さを忍ばせるようなものを自然と求めてしまう。近く、約5年振りの新作も出るが、ポスト・ロック、アンビエント、エレクトロニカまで幅の広いサウンドを持ちながらも、彼らは決して匿名的には閉じず、音風景に漂う叙情にまさしく、バンド名たる“小さな意味”が反響してきた気がする。穏やかな時間の流れに、彼らの音楽も寄り添うように。
(2014.8.21)
(レビュアー:松浦 達(まつうら さとる))
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