ai kuwabara trio project『LABORATORY』
ほたる日和『東京組曲』
絶望ルーシー
『狂気のサタデイ』
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高校生がパンクロックをやるとこうも初期衝動がストレートに出てくるものなのだろうか。自分が高校生の頃のことを思い出してみるともっともっと狭い世界で蠢いていたような気がする。インターネットも携帯電話も無かった時代と比較してももはや意味など無いのかもしれないが、世界に開かれているようでいて教室とネットの闇に幽閉されたような気持ちは今も昔もそれほど変わらないのかもしれないし、同様にオフィスとネットの闇に幽閉されている大人世界とも変わらないのかもしれない。しかし大人が妙に世間体を獲得してしまい、当たり障りの無い発言をしたり、そもそも口を閉ざして発言をしないでいるのと較べ、高校生の彼らが描く世界は単純で、だからこそ裏表など無い強さを持っている。音はシンプルで、ギターは年齢に似合わずじっとり泣いていてハッとする。ロックが若者に影響力を持っていた30年ほど前のロックは、実はこのくらいにシンプルなものだったんじゃないかと、今この曲を聴いて思い出したりしてしまう。
(2014.6.21)
(レビュアー:大島栄二)
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