青空教室『あの丘をこえて』
澤野弘之『MOBILE SUIT』
Shing02
『400』
ツイート
中心部からはずれたストリート、雑踏のラジカセから合わせてライムをすることから基本は起因するヒップホップに対して“文系”という冠詞がついたのは、特に日本ではShing02の登場前後のことだったと思う。物語性、批評性、言葉数の多さ、そして、サンプリング・トラックに乗せる「声」の肌理(きめ)は明らかに以前・以後を分けたような気もするが、もはや、かのナード的なカニエ・ウェストがUS以外、全世界で多大な発言権を持つ時代に於いて、「拙速」という言葉は悪いことに限らない。彼のストレートなアティチュードと、英語/日本語や言語差、文化差を越えて、ステイトメントするさまはこの混沌する時世により研ぎ澄まされ、客演関係も含めて加速度がついている。ただ、今回はあえて、ライヴで垣間見えるディーセントなセンスと、エコーの中に響く意味群を込めてこの動画を紹介したい。あなたなら、400字詰めの原稿用紙に今ならどんな想いを詰めるだろうか。
(2014.3.13)
(レビュアー:松浦 達(まつうら さとる))
このレビューは、公開されている音源や映像を当サイトが独自に視聴し作成しているものです。アーチストの確認を受けているものではありませんので、予めご了承ください。万一アーチスト本人がご覧になり、表現などについて問題があると思われる場合は、当サイトインフォメーション宛てに
メール
をいただければ、修正及び削除など対応いたします。