韓国の4人組インディ・ダンス・バンドNewtonは、元々ギタリストであったFlash Fingerが彼のバンドが解散した後に、Jane(1st EP『Discovery』をリリースした後に脱退)と作ったバンドだ。プロデューサーであるFlash Fingerが作った曲を他の3人のメンバーがバンドとして再構成するといった流れで彼らの音楽は作られている。そのため、Newtonのエレクトロ・ミュージックは肉体性を帯びた柔軟さを備えており、また、折衷性に富んだバレアリックな音楽性は、オーストラリアのレーベルである〈モジュラー・レコーディングス〉周辺のバンド(カット・コピーやヴァン・シーなど)との共通項が見いだせる。この楽曲「Faster, Better, Stronger」(5th EP『Collaboration』に収録)は彼らのそんな特徴が非常によく現れている。軽やかな4つ打ちの上で鳴らされるシンセが自然と気持ちをアップリフトさせ、華やかではありつつも同時に優しい。ヴォーカリストとしてフィーチャリングされているWooriが繰り返す「We can have a good time」が空間に溶けてゆき、時間を彩ってゆく。人生の華やぎをポップ・ミュージックにしよう、というこの意志は支持してゆきたいと思う。